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【愛知】「創作の自由」全面の392点 国展、2年ぶりの名古屋展

ジャンル・エリア : 展示 | 工芸品 | 愛知 | 芸術  2021年05月26日

力のこもった絵画、版画など392点が並ぶ国画会名古屋展=名古屋・栄の県美術館ギャラリーで

力のこもった絵画、版画など392点が並ぶ国画会名古屋展=名古屋・栄の県美術館ギャラリーで

 美術団体・国画会による第95回国展の名古屋展(国画会名古屋支部主催、中日新聞社など共催)が25日、名古屋・栄の県美術館ギャラリーで始まった。30日まで。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、東京での本展は2年連続で中止。名古屋展は2年ぶりの開催。東海地区の会員、一般公募の入選作品をはじめ、全国の会員、準会員、会友らの絵画、版画、彫刻、工芸、写真計392点を展示した。

 「創作の自由」が会のモットー。絵画は具象、抽象や半立体的な作品も並び、版画も木版から最新のデジタルプリントまで多様な作品がそろう。絵画の部の一般公募で最高の国画賞に選ばれた、岐阜県恵那市の成田淑恵さんの「VOICE…Elephant」は、深い社会性を持たせた作品。銃器で顔の片側が破裂し、牙も折られた象を、迫力に満ちたモノトーンで表現した。

 工芸の部で長さ4メートルに及ぶ布作品「薔薇(バラ)園」を出品し、新たに準会員となった知多市の東嶋真由美さんは、表と裏2つの表情を楽しめる二重織り「風通織り」で美しいバラの連続模様を織り出し、来場者の目を引いていた。同会絵画部長の大島幸夫さん=名古屋市千種区=は「個性を重んじた一人一人のスタイルを楽しんでほしい」と話した。一般800円で大学生以下無料。

 (小島哲男)