ジャンル・エリア : グルメ | 特産 | 石川 2021年08月05日
「かまし煎り粉」香ばしい風味
白山市白峰の住民でつくる白峰まちづくり協議会が、全国的に栽培数が少ない希少な雑穀「シコクビエ」を使った、冷たいデザート、白峰ジェラートかまし(税込み350円)を新発売した。住民が手作業でシコクビエを脱穀し、火でいって製粉した「かまし煎(い)り粉」の香ばしい風味が楽しめる。(吉田拓海)
シコクビエは、アフリカ原産のイネ科の作物で、カルシウムやビタミンなどの栄養を豊富に含む。国内では、長野県や高知県でわずかに栽培されているという。
白峰では、シコクビエの穂がカモの足に似ていることから「かまし」と呼ばれ、古くから焼き畑で育てられてきた。加工に手間がかかり、近年では個人で栽培する人はほとんどいない。協議会は約10年前、地域に伝わる雑穀を残そうと栽培を始め、年に約120キロを収穫している。
かましジェラートはカップに入っていて、ほうじ茶にも似た「かまし煎り粉」の香ばしい匂いと、濃厚なミルクの甘みを楽しめる。7月31日に販売を始め、協議会が運営する白峰特産品販売施設「菜さい」の物販コーナーや、同市瀬戸の道の駅瀬女(せな)で買える。
協議会企画運営担当の杉田春海さん(57)は「おそらく、ほかでは食べられないジェラート。栄養価も高いので、お子さんにも食べてほしい」と購入を呼び掛けている。