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【石川】本多家へ 伊藤博文の手紙 金沢 あだ討ち太刀など展示

ジャンル・エリア : 展示 | 工芸品 | 歴史 | 石川  2021年11月30日

伊藤博文から12代・本多政以に宛てて書かれた手紙

伊藤博文から12代・本多政以に宛てて書かれた手紙

 幕末から明治期に生きた加賀藩士の実像に迫る「加賀本多家の近代」が、金沢市出羽町の加賀本多博物館で開かれている。幕末に暗殺された11代当主・本多政均(まさちか)と6歳で家督を継いだ12代当主・本多政以(まさざね)の本多家に伝わるコレクション、約60点を展示している。12月7日まで。

 藩制改革を進めた政均は反対派により金沢城中で暗殺。その後のあだ討ち合戦の際に使われたという太刀には刃文に刃こぼれが残り、戦いの激しさを物語っている。あだ討ちの中心となった家臣・本多弥一が敵と斬り合った証拠だという。

 特に目を引くのは、政以が政党の立憲政友会を立ち上げる際に、初代総理大臣の伊藤博文から送られたという手紙。宛先には本人の筆跡で「男爵本多政以殿」と書かれており、本多家への敬意が読み取れる。15代当主の本多政光館長(74)は「近代にスポットを当てた展示は初めて。一見の価値がある」と呼び掛ける。
 

あだ討ち合戦で本多弥一が使ったという太刀=いずれも金沢市出羽町の加賀本多博物館で

あだ討ち合戦で本多弥一が使ったという太刀=いずれも金沢市出羽町の加賀本多博物館で

 この他、家祖の政重が着用したとされる兜(かぶと)や工芸品なども展示。時間は午前9時~午後5時。休館日は12月2日。一般400円、大学生300円、高校生以下無料。(西川優)