ジャンル・エリア : 展示 | 歴史 | 石川 2022年02月08日
氷見から市内の町会に伝承
羽咋市歴史民俗資料館の企画展「羽咋の越中獅子」が始まった。県境で接する富山県氷見市から羽咋市に伝わった越中獅子の伝承ルートや在来の能登獅子との違いを紹介。羽咋の越中獅子の源流といえる氷見市論田の獅子頭と天狗(てんぐ)面を特別展示した。3月6日まで、無休、無料。 (松村裕子)
羽咋市の15町会に伝わる越中獅子のルーツを調べた地図を展示。県境に近く直接教わった神子原町をはじめほとんどが論田に行き着く。論田の人が箕(み)の材料調達や行商に能登に来た際などに伝えたとみられる。
越中獅子は、かやや天狗の衣装が赤で目立つ。獅子頭は大型でずんぐりし、天狗の顔は怒った鬼のよう。1909(明治42)年製作の論田の獅子頭は典型的な特徴を示す。能登獅子は、天狗の顔が笑っているなどやさしく、烏帽子(えぼし)の形がバラエティーに富む。ともに羽咋市の本江町若部の越中獅子と円井の能登獅子が展示され見比べられる。市内獅子舞の映像も見られる。
獅子舞好きの有志による「はくい獅子舞保存活性化実行委員会」の調査成果で、企画展は7回目。メンバーの諏訪雄士さん(44)=中能登町小竹=は「獅子舞の魅力に気付いて」と話す。