ジャンル・エリア : 富山 | 文化 | 歴史 | 神社・仏閣 2020年07月03日
射水神社(高岡市古城)は1日、新型コロナウイルス感染症の早期終息を願って、社宝「源太夫獅子(げんだいじし)」の印影で疫病退散を祈願する新しい御朱印の授与を始めた。
源太夫獅子は、獅子舞が盛んな県内で「越中獅子の祖」とされる箱獅子(高さ、奥行きとも25センチ、幅20センチ)。仏師運慶の作とも、高岡開町の祖・前田利長の幼少期の愛玩品とも伝えられている。
御朱印は、中央に源太夫獅子の印影(黒色・縦6センチ、横5センチ)、吉兆とされる瑞雲(ずいうん)(金色)を配置。神職が「疫病退散」と書き込む。通常の御朱印とセットで、初穂料は800円。
源太夫獅子は、同市の二上射水神社の「築山(つきやま)行事」(県指定無形民俗文化財)でみこしを先導する獅子頭の原型。高岡御車山祭の先導を務める坂下町の獅子頭は、二上射水神社の獅子頭の写し。
射水神社では4月23日の例祭で源太夫獅子を本殿外陣に安置したほか、源太夫獅子を印刷した神符2000枚を配布した。
田中天美権禰宜(たかみつごんねぎ)(34)は「日常生活を取り戻しつつあるが、第二波の予断を許さない状況。厄災をはらう霊獣の代表格である獅子の御朱印を受けられた参拝者が感染予防の意識を持って、日々を過ごしていただければ」と話す。 (武田寛史)