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【岐阜】横穴式石室の副葬品展示 池田・願成寺西墳之越古墳群の企画展

ジャンル・エリア : 展示 | 岐阜 | 文化 | 歴史  2022年04月19日

出土品の須恵器が並ぶ展示室=池田町中央公民館で

出土品の須恵器が並ぶ展示室=池田町中央公民館で

 100基以上の古墳が確認されている池田町の県史跡「願成寺西墳之越(にしつかのこし)古墳群」を紹介する企画展が、町中央公民館2階の史料室で開かれている。古墳内の横穴式石室などから見つかった副葬品など約100点を展示し、時代による埋葬の変化や仏教の浸透を紹介している。8月31日まで。

 6世紀末~7世紀が古墳が造られた最盛期だったとされ、95号墳の横穴式石室からは副葬品の須恵器が多く見つかり、鉄製のやじりもあった。

 7世紀後半に造られた51号墳は、埋葬が3回行われていることが石室の調査で分かっている。いずれも副葬品の須恵器は数個しかなく、簡素化している。8世紀初頭の埋葬では須恵器のつぼから骨の破片が見つかり、この頃から仏教が浸透して火葬へと変わったとみられる。

 同時期の埋葬では現在の奈良県周辺でしか出土しない土師(はじ)器が木棺の周りから出たため、大和朝廷と関わりがあった有力者を埋葬していると考えられている。

 横幕大祐学芸員は「現地で古墳を見て関心を持った人に史料室に足を運んでもらい、研究の成果を見てもらいたい」と話した。

 午前9時~午後5時。月曜と第3日曜は休み。 (市川勘太郎)