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【静岡】空間に水中映像や水流音 浜松で美術作品展

ジャンル・エリア : 展示 | | 自然 | 芸術 | 静岡  2022年08月22日

天竜川の水中の映像が使われているインスタレーション作品=浜松市中区の鴨江アートセンターで

天竜川の水中の映像が使われているインスタレーション作品=浜松市中区の鴨江アートセンターで

 愛知県田原市出身の現代美術作家・鏑木麻美さん(43)のインスタレーション作品展「宙宙 WIND IS WATER」が浜松市中区の鴨江アートセンターで開かれている。28日まで。

 インスタレーションは、室内などに映像やオブジェを配置し、スペース全体を作品として見せる表現技法。今回の展示では、天竜川で撮影された水中の映像や、滝の心地良い水流音を織り交ぜ、眼前に漂う風を視覚化させるような空間をつくりあげた。鏡を各所に配置してかすかに光を反射させ、映像を立体的で一つの生き物に見せるよう工夫が施されている。

 鏑木さんは「天竜の山に生える木の一本一本の力強さ、川の下流のうねりに圧倒された。浜松の自然は天竜川が作り上げていると感じた」と作品制作の端緒を振り返った。天竜川での撮影は5~8月、天竜区「白倉峡」の上流から、南区中田島砂丘の最下流まで長距離に渡った。

 「普段の生活では、あえて水や風に集中することは少ない。リラックスして、この空間を味わってほしい」と、鏑木さんは来場を呼びかけている。 (山手涼馬)