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【富山】「世界の棟方」始まりの作品も 福光の記念館 夏の企画展

ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 芸術  2022年08月22日

女人観世音などの作品が並ぶ会場=南砺市の棟方志功記念館・愛染苑で

女人観世音などの作品が並ぶ会場=南砺市の棟方志功記念館・愛染苑で

 世界的な板画家・棟方志功(1903~75年)の作品を収蔵する記念館・愛染苑(えん)の夏の企画展「愛染頌展(あいぜんしょうてん)」が、南砺市福光の同館で開かれている。9月19日まで。

 同館では年4回、企画展を開催。今回は旧福光町(現南砺市福光)に疎開していた際に棟方が手がけた板画や肉筆画「倭(わ)画」など、同館が所蔵する約40点を並べた。

 49年に制作した「女人観世音(かんぜおん)」は、小説家の岡本かの子(1889~1939年)の詩「女人ぼさつ」を引用し、ふっくらとした裸婦や詩の一文をびょうぶに描いた。国際版画展で優秀賞を獲得し、棟方が世界に知られるきっかけとなった。

 今回は、文豪・谷崎潤一郎(1886~1965年)の連載小説「鍵」の挿絵「鍵板画柵」のうち、あでやかな女性を描いた「大首の柵」や、谷崎が棟方に贈った書「愛染韻」なども並ぶ。

 午前9時~午後5時で、火曜休み。一般310円、高校・大学生210円、中学生以下無料。(問)愛染苑0763(52)5815 

 (広田和也)