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【岐阜】父が育てたイチゴ、娘が人気パフェに 海津のカフェ

ジャンル・エリア : グルメ | 岐阜 | 果物 | 特産  2023年02月21日

「肇さんの濃姫パフェ」を紹介する伊藤麻理さん(右)と肇さん=海津市海津町馬目のTIKKERで

「肇さんの濃姫パフェ」を紹介する伊藤麻理さん(右)と肇さん=海津市海津町馬目のTIKKERで

 農家直送のイチゴをふんだんに盛ったパフェが、海津市海津町馬目のカフェ「TIKKER(ティッケル)」で人気を呼んでいる。イチゴは伊藤麻理店長(25)の父、肇さん(62)が育てた岐阜生まれの品種「濃姫」で、名付けて「肇さんの濃姫パフェ」。親子の物語が、季節のスイーツに味わいを添えている。

 器を含めて高さ30センチ。透明な器にイチゴの赤が映える。食べ進めると、いくつもの隠し味で食感の変化が楽しめる。「イチゴのおいしさを引き立てるため、他の味が強調しないように考えた」と麻理さん。その一つが、店で作るチーズケーキ。「さっぱりした酸味で最後まで食べきってもらえるように」と狙いを明かす。交流サイト(SNS)で告知して1月下旬に発売したところ、週末には行列ができるほどヒットした。

 肇さんは海津市のイチゴ農家の2代目で「糖度と酸味のバランスの良さ」に胸を張る。麻理さんは「イチゴと一緒に育ってきた。イチゴを取って食べたり、畑で虫を捕まえたり」と思い入れはたっぷり。昨秋に1周年を迎えた店で、イチゴのメニューは当初から案にあった。

 とはいえ農家には農家の出荷ルールがある。「実家のイチゴを食べてもらいたい」という娘の思いに、肇さんはイチゴを店に届けられるよう、地域でイチゴを育てる仲間たちに了解を得た。自らの名を冠した商品に「恥ずかしい」と笑いつつ「濃姫を知ってもらえれば」と目を細めた。

 パフェは午後2時から、店内限定で1350円。営業時間を通して注文できる「いちごミルク」は650円で用意する。いずれも4月20日ごろまでの予定。午前9時~午後6時で注文は午後5時半まで。水曜休み。(問)ティッケル=0584(51)2718

 (藤野治英)