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【滋賀】琵琶湖・沖島の充実生活、写真や映像で 地域おこし協力隊・川瀬さん卒業展

ジャンル・エリア : まちおこし | 展示 | 近畿  2023年02月27日

沖島の四季を彩ったウエルカムタペストリーとともに来場を呼びかける川瀬さん

沖島の四季を彩ったウエルカムタペストリーとともに来場を呼びかける川瀬さん

 琵琶湖に浮かぶ近江八幡市の沖島で地域おこし協力隊として2月末、3年間の任務を終える川瀬明日望(あすみ)さん(29)が島や湖で撮った写真や映像、活動の歩みを紹介する卒業展「沖島移住日誌」が沖島漁業会館作業所倉庫2階で開かれている。3月12日まで。

 階段を上がった会場の入り口には、島の四季折々の情景や湖面の写真などを組み合わせたウエルカムタペストリー4点を掲示。漁船に乗せてもらって撮った漁師の生業や湖上の情景など21枚の写真を並べた。島の町並みや桟橋、祭りや左義長といった伝統行事などの日常を収めた写真24枚も展示する。

 エリ漁や刺し網漁といった漁法と、琵琶湖の魚を紹介する資料として撮った映像をスクリーンに投影。周りに古い漁網を飾り付け、廃船のソファも置き、漁師町の雰囲気を演出する。島での3年間の歩みも資料と共に紹介している。

 川瀬さんは日野町出身。大学卒業後、京都の料理店で調理やメニューづくりに携わり2020年3月、沖島に着任。湖魚と得意のメキシコ料理「タコス」を掛け合わせた創作メニューを京都や近江八幡のカフェ、島のイベントで紹介。さらに交流サイト(SNS)を使って湖魚や島の魅力発信に努めてきた。「狭い島だけど、日々新しい発見があった。皆さんに良くしていただき、充実した3年間でした」と振り返った。4月からは沖島漁協で働く。

漁船に乗せてもらった川瀬さんが船上で撮った写真=いずれも近江八幡市の沖島漁業会館作業所倉庫で

漁船に乗せてもらった川瀬さんが船上で撮った写真=いずれも近江八幡市の沖島漁業会館作業所倉庫で

 漁協の奥村繁組合長(75)は「新型コロナウイルス禍で島の漁業が厳しい中、若い人の発想で盛り上げ、明るい雰囲気にしてくれた。島に残ってくれることも決まり、皆で喜んでいるところ」と目を細める。

 卒業展は27日、3月1、4、5、6、8、11、12各日の午前11~午後4時。最終日は午後3時まで。無料。移住者インタビューなどをまとめた小冊子を配布している。沖島ゆかりの作家によるゲスト展示もある。

 (松瀬晴行)