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【長野】江戸の「サーカス」バラエティー豊か 松本で浮世絵展

ジャンル・エリア : 展示 | 文化 | 歴史 | 甲信越 | 芸術  2019年07月25日

あおむけになって足の裏で竹を支える芸を披露する軽業師・早竹虎吉を描いた作品。ぶら下がっているのは子どもの演者=松本市の日本浮世絵博物館で

あおむけになって足の裏で竹を支える芸を披露する軽業師・早竹虎吉を描いた作品。ぶら下がっているのは子どもの演者=松本市の日本浮世絵博物館で

 現代のサーカスのような江戸時代の「見世物(みせもの)」を描いた浮世絵を集めた企画展「江戸ワンダーランド 見世物の世界へようこそ」が、松本市島立の日本浮世絵博物館で開かれている。9月23日まで。

 江戸時代、見世物は臨時に作られた小屋で興行された庶民の娯楽。会場には、こま回しや、細い木の枝や剣の上を渡る軽業、ロデオのような「曲馬」の名人たちが芸を披露する様子を描いた70点を展示している。

 竹で編んだかご細工で、鳳凰(ほうおう)など想像上の動物を立体的に表現した「細工見世物」を描いた作品や、張り子で作った等身大の人形「生人形(いきにんぎょう)」を展示する興行の様子を扱った浮世絵も。生人形は遊女の日常を取材した作品が人気を集めたという。

 学芸員の五味あずささん(27)は「当時の見世物はバラエティー豊か。人々の興味、関心に思いをはせてほしい」と話している。

 8月10、11、12日は浮世絵を刷る過程を見たり、体験したりできる催しがある。講師は、摺師の朝香元晴さん。

 会期中、展示作品の入れ替えあり。大人1000円、中、高、大学生500円、小学生以下無料。月曜休館。

 (問)日本浮世絵博物館=0263(47)4440 

 (中津芳子)