【本文】

  1. トップ
  2. お出かけニュース
  3. 【岐阜】レトロな酒蔵で味わう古酒 岐阜の酒蔵がツアー始める

【岐阜】レトロな酒蔵で味わう古酒 岐阜の酒蔵がツアー始める

ジャンル・エリア : グルメ | 岐阜 | 文化 | 歴史  2023年06月28日

古酒の試飲付きツアーを始めた白木さん=岐阜市の白木恒助商店で

古酒の試飲付きツアーを始めた白木さん=岐阜市の白木恒助商店で

 日本酒を長期間寝かせた古酒「達磨正宗」で知られる岐阜市門屋門の酒蔵「白木恒助商店」が試飲付きの酒蔵ツアーを始めた。生まれ年のワインを選ぶような感覚で、1971(昭和46)年以降の古酒を選び、レトロ感あふれるテイスティングルームで味わえる。代表社員の白木滋里さん(55)は「時間というエッセンスも加味して古酒を届けたい」と話す。

 酒蔵ツアー自体は以前から実施していたが、新型コロナ禍を機に休止した。その間に飲食店営業許可を取り、バーカウンターやゆったりしたソファ、酒蔵から見つかった古い酒造りの道具などをそろえ、テイスティングルームを整備。コロナの5類移行を機に試飲を受け付け始めた。

 ツアーは3種類。3300円のベーシックコースは3年、5年、10年の3種類の古酒を飲める。5500円のプレミアムコースは20年の古酒におつまみも付き、1万1000円のエグゼクティブコースは50年超の貴重な古酒を味わえる。

 白木恒助商店は、江戸時代末期の1835年に創業。昭和30年代になり、さまざまな地酒が流通するようになる中、差別化を図ろうと古酒造りを始めた。毎年2、3種類ほどを造るため、現在は約130種類ある。熟成が進むほど色が濃くなり、まろやかになっていく。白木さんは「常温でゆっくり時間をかけて味わってほしい」と勧める。

 テイスティングルームでは、各年のヒット曲も流せるようにしており、ムードを高めるのに一役買いそうだ。白木さんは「人生のいろんな出来事を思い浮かべてもらえたら。さまざまな要望に応じたい」と話している。

 1~10人の完全予約制。午前9時半~午後4時半。日曜祝日定休。予約フォームか電話で受け付けている。(問)白木恒助商店=058(229)1008

 (長屋文太)