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【富山】朝日・ふるさと美術館が完成 旧館の1.5倍 きょう一般開放

ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 芸術  2023年07月07日

完成式でテープカットする笹原靖直町長(中)ら=朝日町横水で

完成式でテープカットする笹原靖直町長(中)ら=朝日町横水で

 朝日町が「歴史と文化の香り漂うふるさとゾーン」と位置付ける不動堂周辺の拠点施設となる町ふるさと美術館の完成式が6日、同町横水であった。7日から一般開放する。

 昨年度末で廃止の町農村地域総合交流促進施設「なないろKAN」の木造平屋建て建物を改修し、旧館から移転した。旧館に比べ、展示スペースの広さは1.5倍になった。屋外広場とつながる体験学習室や喫茶室、休憩用ラウンジも整備した。事業費は約3億8200万円。完成式で笹原靖直町長は「多くの作家の発表の場、家族の憩いの場として利用してほしい」と述べ、テープカットした。

 
富山湾をイメージした大作「海のモビール」を解説する小松宏誠さん(中)=朝日町横水で

富山湾をイメージした大作「海のモビール」を解説する小松宏誠さん(中)=朝日町横水で

モビール彩る幻想空間 作家の小松さん特別展

 開館時間は午前9時半~午後4時半(入館は午後4時まで)。原則火曜と年末年始休館。入館料は小中高生200円、一般300円で、特別展では別料金が必要な場合がある。

 朝日町ふるさと美術館の完成を記念し、モビールアート作家で武蔵野美術大特任准教授の小松宏誠さん(42)=川崎市=による特別展「光と影のモビール 現象する歌」が7日に始まる。動く造形物と、光と音が織りなす空間芸術が特徴。9月10日まで。

 10メートル4方の部屋いっぱいに広がるメイン作品「海のモビール」は、富山湾をイメージした。和紙、偏光フィルムなどで作った2400個余の流線形モビールをつるし、回転させている。壁面に映る動く影や幻想的な音楽も魅力。設置だけで2週間かかった大作だ。

 500枚の透明な円盤などをつるして回転させる「雨のモビール」、ガチョウの羽で作った造形物が回転して宙に浮かぶ「シークレットガーデン」など、見る人を驚かせる作品が並ぶ。

 小松さんは2014年にも旧館で作品展を開いており、「9年間の進化を見てもらいたい」と話した。7日午前11時と午後2時に小松さんのギャラリートークがある。観覧料は入館料込みで小中高生200円、一般600円。(松本芳孝)