ジャンル・エリア ： イルミネーション | 石川 | 神社・仏閣　 2023年10月18日

カラフルな光でライトアップされた境内

七尾　庭の７色ライトアップと生演奏

　七尾市和倉町の青林寺で、御便殿（ごべんでん）の庭のライトアップとジャズの生演奏が、人気を集めている。光で彩られた幻想的な空間にジャズの音色が響く一夜限りのライブが楽しめる。ジャズの生演奏は２０日が最終日。

　御便殿は、大正天皇が和倉を訪問した際の休憩所として建てられ、２０１７年に国登録有形文化財に登録された。近年は夜にライトアップした庭が評判を呼び、観光客らが訪れている。

　さらに魅力を高めようと今年、庭のライトアップを７色にバージョンアップ。本堂裏に夜空を貫くサーチライトを設け、山門を上がった本堂前もカラフルに照らした。２９日まで「セイリンジイリュージョン」と銘打って誘客を図っている。

　期間中の５回限定でジャズ生演奏を企画。浜田晃瑞（こうずい）住職の御便殿の解説が終わると、能登島で栽培される紅茶や地元の銘菓「長まし」が振る舞われた。続いて室内を真っ暗にし、庭をライトアップ。１３日は金沢市を中心に活動する中本美智子さんがボーカルを務め、ギター２人と５曲を披露。来場客は美声に酔いしれながら、紅茶を味わった。

御便殿の庭のライトアップと合わせて披露されたジャズの生演奏＝いずれも七尾市和倉町で

　穴水町の会社員の女性（４８）は数日前に夫と来たが「すごく良かったので」と母親を連れて再訪した。毎回出演者が変わるため「今回もブラボーだった。これからも続けてほしい」と話した。

　現在は能登食祭市場で開かれている七尾の夏の一大イベント「モントレージャズフェスティバルイン能登」の始まりは、和倉温泉。同温泉観光協会の毛利光歩さんは「もう一度、復活したいという思いもあった。ジャズをきっかけに青林寺に興味を持つ方が増えてうれしい」と語った。

　御便殿でのライトアップは午後８時から各日定員２０人で、２９日までは紅茶と菓子付きで税込み２千円、ジャズ生演奏は３千円。（問）同協会０７６７（６２）１５５５

　（大野沙羅）