ジャンル・エリア : グルメ | 特産 | 福井 2023年12月15日
おおい町名田庄地区の料理旅館などで、名物イノシシ肉のボタン鍋の提供が始まった。寒さが本格化するにつれて脂が乗る肉と野菜を煮込んだ鍋が、県内外から訪れる客の舌を楽しませている。(本田英寛)
名田庄地区には、ボタン鍋を提供する料理旅館やホテルが数軒ある。ボタンの花のように輪切りにされたイノシシ肉を、地元産野菜と自家製みそで煮込む。冬の定番グルメとして人気で、県内だけでなく京都、大阪など県外からもリピーターが訪れる。
名田庄久坂の料理旅館「新佐」では、12日までに12頭を地元猟師から仕入れた。主人の栗原正夫さん(76)と長男の清孝さん(48)が、旅館横の自前の加工施設で、解体や冷蔵処理で精肉化し、半解凍の状態で厚さ3ミリ程度にスライスする。赤身と白い脂の色味のバランスを取りながら、ボタンの花が咲くように大皿に盛り付ける。
今年はコロナ禍が落ち着き、年内は忘年会などの予約で埋まっているという。正夫さんは「11月中旬から冬至前後が旬。脂の乗りが良く、おいしい」と話す。ボタン鍋は1人前4500円(税別)から。4月まで楽しめる。
(問)新佐=0770(67)2028