ジャンル・エリア ： イベント | エンタメ | 石川 | 芸術　 2024年02月29日

「その場で生まれる音楽の特別な体験ができる」と語る足立智美さん＝金沢市民芸術村で

世界的パフォーマー　足立智美さんが手がける

　今まで聴いたことのない音楽を体験できる「第１回金沢国際実験音楽祭」（北陸中日新聞、エフエム石川後援）が３月６～１０日、金沢市民芸術村で催される。金沢生まれで、世界的なパフォーマー、作曲家の足立智美さんがディレクターを務める。足立さんは「その場で生まれる音楽を皆さんと共有するのが実験音楽。刺激的な体験ができる」と来場を呼びかけている。　（沢井秀和）

　足立さんはドイツを拠点に世界で活動し、オペラ「ロミオがジュリエット」で文化庁芸術祭賞大賞などを受けた。昨年は、２０世紀を代表する作曲家ジョン・ケージが日本から受けた影響をテーマに、ニューヨークや金沢で開かれた演奏会を監修した。２０２２年秋から金沢市内に住んでいる。

　今回は、風船による実験音楽を繰り広げているリカルド・アリアスさん（コロンビア）、さまざまな音を再構成するサンプリング音楽の第一人者、カール・ストーンさん（米国出身）、即興演奏でベルリンで活躍するトランペットのリズ・アルビーさんらを招く。

　エレクトロニクス奏者で、美術作品も制作するＡＳＵＮＡさん（金沢市）、武生国際音楽祭の運営にかかわるエレクトロニクス奏者の木下正道さん（福井県大野市生まれ）、バイオリンの即興演奏、電子音楽も作る島田英明さん（金沢市）、「北陸の新しい音楽」を主宰する田中吉史さん（同市）も参加する。

　このほか、なかむらくるみさん（金沢市）、宝栄美希さん（能美市生まれ）がダンスを披露する。

サンプリング音楽を手がけるカール・ストーンさん

　演奏会は８日午後７時、９日午後１時、午後６時半、１０日午後２時からの４回を計画。９日昼の演奏会ではビオラの般若佳子さん（金沢市）が木下さんらの曲を世界初演する。

　６日午後７時からは、文字が書かれたテープを車座の人々が回しながら文字を次々に言葉として発する「テープ・ミュージック」を展開しているリン・チーウェイさん（台湾生まれ）によるワークショップがある。７日午後７時からは、アルビーさんのワークショップが予定されている。

　各演奏会の入場料は一般２０００円、学生１０００円。（問）主催する音楽制作会社ナヤ・コレクティブ０５０（５５３２）５０２２