ジャンル・エリア : 文化 | 歴史 | 石川 2018年06月25日
市民が改めて歴史学ぶ
北前船をテーマにした劇団わらび座によるミュージカル「北前ザンブリコ」が7月に加賀市内で上演されるのを前に、北前船の勉強会が24日、同市橋立町の北前船の里資料館であった。幕末から明治時代にかけ物流の大動脈を担った北前船の歴史に市民らがあらためて理解を深め、公演への期待を膨らませた。(小室亜希子)
勉強会は「『北前ザンブリコ』加賀公演の会」が企画し、資料館の師岡正樹学芸員が解説した。橋立町などに住む船主らは毎年2月ごろに大阪まで1週間かけて歩き、港に停泊してある船で3月ごろ出航。港々で特産品を買い求めながら西回りで日本海を北上し、夏に北海道で折り返し、10~11月に大阪に戻った。
地元に戻った船乗り衆はひいきの温泉宿に湯治に出掛け、航海中に覚えた民謡「松前追分」が山中節の起源になったとの説もある。師岡さんは「物を動かすだけでなく、人の往来により新しいものが入り、文化として根付いた」と北前船の魅力を語った。
公演は寄港地・船主集落の日本遺産認定を記念して企画され、7月7日午後6時から市文化会館である。深田健実行委員長は「地域の歴史文化をあらためて知る機会に」と呼び掛けている。前売り3500円(当日4000円)、高校生以下は500円(当日も同じ)。(問)みに・キネマ加賀事務局090(1313)4180