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【福井】「ちはやふる」華やかに表現 あわら市役所で竹細工師作品展

ジャンル・エリア : 展示 | 工芸品 | 福井  2020年04月07日

躍動感あふれる「頂天の払い」=あわら市役所で

躍動感あふれる「頂天の払い」=あわら市役所で

 あわら市の金津創作の森に入居する竹細工師、山田信雄さん(77)の作品展が、市役所1階ロビーで開かれている。人気漫画「ちはやふる」を題材にした新作をはじめ、端午の節句にちなんだえりすぐりなど計8点を展示した。30日まで。

 5月に温泉街で開催が決まっていた「オリンピック・パラリンピック記念 あわら世界大会」で展示予定だったが、延期の可能性が高まったため場所を移して企画した。あわら温泉はおおい町出身の作家水上勉の小説「越前竹人形」の舞台。山田さんは「あわらと竹人形のゆかりを多くの人に知ってほしい」と話す。

 ちはやふる作品は「頂天の払い」と「瞬時の技」の2つ。いずれも札を払う一瞬を切り取った。ひるがえった着物の袖は竹の丸みを組み合わせて表現。パッと広がった髪は、細く割いた竹に熱を加えて曲げた。畳も手作りし、細部にまでこだわった。地元の書家・松嶋由美子さんが色紙に書き付けた百人一首作品と組み合わせ、華やかさも漂う。

 端午の節句は、りりしく弓を構えた武者公達(きんだち)に、おなじみの金太郎人形に歌舞伎の衣装を着せた「暫(しばらく)金時」、精巧な「大将兜(かぶと)」などさまざま。邪気を払うとされるショウブもあり、来庁者らが「5月には新型コロナの感染が落ち着くといいね」と見入っていた。

 (北原愛)