街路樹がオレンジや黄色に染まり、
まちなかでもコートを着ている人が増えてきました。
去り行く秋を惜しんで美しく咲く花たちを探しに、
名古屋市の鶴舞公園へ出かけてきました。
昭和区の北西部に位置する同園は、
1909(明治42)年に名古屋市が設置した最初の公園で、
面積は約24ヘクタール。
歴史ある公園らしく、
歳月を重ねた大きな木々の多い
落ち着いた雰囲気の公園です。
↑園内マップ(下が北)。
公園スタッフの方にお話を伺うと、
この時期は紅葉とサザンカがメーンで、
咲き残りのバラやコスモスが少し見られる感じとのこと。
(バラ、コスモスの終わった花は切り取ってしまうそう)
サザンカは公園のいたるところに点在しているそうですが、
特に多いのは東部から北部にかけてとのことで、
東端にある園内最大の池(竜ヶ池=たつがいけ)
の方へ向かいます。
↑背の高い広葉樹の足元のサザンカ並木。
こんな秋色の光景の中、
サクサクと落ち葉を踏みしめて歩いていたら、
わけもなくロマンチックな気分になってしまいました。
サザンカの花の赤色が温かく感じられて、
またいいんだなあ。
(サザンカの木自体が3メートル以上はあると思われますので、
ほかの木たちの高さは10メートル近くあるのでは。。。)
↑赤とピンクのサザンカの株が
隣り合って咲いているところも。
↑近くにマツの木があるらしく、
サザンカの花や葉に、マツの落葉が掛かっています。
↑こちらには、
イチョウの落葉がのっかってます。
↑竜ヶ池にある浮御堂(うきみどう)とサザンカ。
竜ヶ池は現在、
護岸工事(2022年3月下旬まで)のために水を抜いており、
浮御堂は屋根の一部が破損しており補修・点検のために
一時的に閉鎖中とのこと。
岸から見るだけですが、風情があっていい感じです。
↑白いサザンカ。
竜ヶ池北側にある高明山や、
鶴舞中央図書館の東側の林に何本かありましたが、
どの木もすごくたくさん花をつけていて、
見ていてうれしくなるほどでした。
↑赤いサザンカの花たちのアップ。
同じ色でも、花びらの枚数や雰囲気が少しずつ違います。
↑ピンク色のサザンカの花たちのアップ。
上に同じ。
↑薄いピンク色と白色、白色に淡いピンクの覆輪のある
サザンカの花たちのアップ。
同じような色に見えても、
よく見ると結構バリエーションがありますね。
園内を回ると、
ほかにもいろいろな花が咲いていましたよ。
↑正面広場近くにあるベビーゴルフ場。
左側には見事なイチョウの黄葉、
右側には花盛りの皇帝ダリア。
↑真下から撮った皇帝ダリア。
2階建ての建物に並ぶほどの高さで咲いていて、
真っ青な空に、薄めのピンクの花びらが映えていました。
今年花が咲いたのはここだけのようですが、
温室や公園事務所のある「緑化センター」前の花壇には、
何本も皇帝ダリアが植わっていました(花はなし)。
↑「緑化センター」前の花壇で咲いていたコスモスたち。
オレンジキャンパス(手前)と
イエローキャンパス(奥)という品種。
ほんのり黄色をまとった微妙な色合いが、
晩秋のまったりとした空気感にマッチしています。
↑バラ園。
時期的にもう終わりかけのようですが、
結構きれいに咲いていましたよ。
↑発色や香りがいいと評判の秋バラたち。
少し澄んだ冷たい空気と相まって、
美しさや香りが凝縮されているように感じます。
前述しましたが、
コスモスやバラは花が終わり次第
花を刈り取ってしまうそうなので、
見たい人は注意が必要です。
↑公園北東端の花壇に咲いていたツワブキたち。
ツヤのある緑色の葉と、ぱっと開いた黄色の花は、
見る人を明るい気分にさせてくれます。
↑かわいらしいヒイラギの花。
ヒイラギといえばトゲトゲの葉のイメージですが、
年月を経た木や高所の枝では、
このようにトゲのないつるんとした葉になるのだそうです。
この花も結構高いところに咲いていたので、
上を向いて、背伸びして撮影しました。。。
花のほかにも、見どころはたくさん。
↑公園中央部にあるヒマラヤ杉の並木道から
東方向を見たところ。
鶴舞公園のシンボル的な建築物「奏楽堂」です。
ぐるりを紅葉したプラタナスやカエデ類に囲まれて、
秋らしい一枚ですね。
↑見事なグラデーションのモミジ。
モミジは園内各所で見られるのですが、
これはかなり背の高い木で、
口を開けて見上げてしまいました。
↑夏はハスでいっぱいになる胡蝶ヶ池(こちょうがいけ)のほとり。
カルガモたちとカラスが何やらお話ししているような雰囲気。
実際は、浅瀬に落ちている餌をつつき合っていたようですが。
野外ステージのある「普選記念壇」前では
囲碁を打っているおじさまたちのグループや
ダンスの練習をしている若い人たちもいらっしゃいました。
感染防止のために
皆さんきちんとマスクをして、
感染防止に気をつけながら、
秋の一日を楽しんでいるようでした。
園内どこを歩いても、
紅葉やささやかな秋の花を楽しめて、
予定時間よりかなり長居してしまいました。
景色を楽しみながら歩いているうちに
いつの間にか肩の力がすーっと抜けていくような
何ともいえない心地良さを感じさせていただきました。
心おきなく花を楽しめる日々が戻りますように。
新型コロナウイルスの一日も早い終息を祈ります。
取材日:2021年11月27日
鶴舞公園
名古屋市昭和区鶴舞1-1-168
TEL:052-733-8340(鶴舞公園事務所)
※入園自由。
※公園事務所は午前9時~午後4時半開館、毎週月曜定休。
交通アクセス
○公共交通機関
JR中央線または地下鉄鶴舞線「鶴舞駅」下車4番出口すぐ。
◯車
名古屋高速・吹上西・東ICから南西へ約1キロ。
※周辺に有料駐車場有り。
- まころーど
- 名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。