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コラム 花紀行

愛知県春日井市「都市緑化植物園」のハーブたち

愛知県春日井市「都市緑化植物園」のハーブたち

6月の空梅雨(からつゆ)状態がうそのように、
湿っぽい天候が続く今日このごろ。

雨模様でも花と散策を楽しめる場所を求めて、
春日井市にある都市緑化植物園(グリーンピア)へ行ってきました。

↑都市緑化植物園(グリーンピア)の案内図。

園内中心部にある「花と緑の休憩所」で見どころを聞くと、
「今、ハーブ園が華やかですよ」と教えてくれました。

ハーブ園は念頭になかったので、
意外に思いながら、休憩所からすぐ北にあるハーブ園へ。

↑ハーブ園です。
 ハーブ園にあまり華やかさを感じたことはないけど…
 などと思いながら、足を踏み入れます。
 

↑アガパンサス。
 これは華やかかも。
 街なかでは、もう花期が終わっている印象だった
 アガパンサスたちが、ここでは最盛期でした。

↑淡い藤色のアガパンサス。
 これは街なかでよく見かけるタイプですね。

↑濃い紫色のアガパンサス。
 茎の色も濃く、札には「セナ」とありました。
 調べてみると、
 「ブラックアガパンサス」ともいわれる品種のようです。

↑アガパンサス「クイーンマム」。
 新しい品種のようで、
 藤色から白色のグラデーションがきれいです。

↑こちらはギボウシ。
 雨に濡れて、しっとりと咲く様子は風情があります。
 若葉は山菜として食用にもなるようです。

↑エキナセア2種。
 左はアルバ、右はピンクダブルディライトという品種。
 目も楽しませてくれますが、
 欧米では、感染症予防や免疫力強化といった効果で知られる
 薬用ハーブとして、古くから活用されているそうです。

↑チェリーセージ2種。
 左はイエロー、右はサーモンピンク。

 セージ類やミント類、タイム類など、
 ハーブにはシソ科の草本が多く、
 夏に開花するものが多いのだと再認識。

↑左はラムズイヤー、右はロシアンセージ。
 どちらも茎や葉に細かい毛がびっしりと付いていて、
 ビロードのような手触り。
 ラムズイヤー(ヒツジの耳)は、
 垂れ下がった葉がヒツジの耳に似ているのが名前の由来だそうです。
 いわれてみれば、そうも見えるかな。
 

↑ミント類3種。
 左から順に、キャットミント、アップルミント、パイナップルミント。
 ほかに、花は咲いていませんでしたが、
 ペパーミントやスペアミントもありました。

↑欧風料理などによく使われるハーブ4種。
 左上から時計回りに
 フェンネル、
 レモンバーム、
 オレガノ、
 ローズマリー。
 セリ科のフェンネル以外は全てシソ科です。

↑タイム類4種。
 左上から時計回りに
 ゴールデンタイム、
 シルバータイム、
 クリーピングタイム、
 レモンタイム。
 どれもよく似ているので、
 名札が付いていないと区別がつきません(笑)。

↑その他4種。
 左上から時計回りに
 マートル、
 サルビア・ネモローサ、
 クロホウズキ、
 ソープワート。

 聞き慣れないマートルは、和名ギンバイカ(フトモモ科)で、
 ヒツジ肉の香り付けに使うハーブ。

 ソープワートは、和名をシャボンソウ(ナデシコ科)といい、
 葉を水に浸してもむと、泡立つそうです。

ほかにも、
さまざまなかわいらしい花が咲いていて、
たくさんの発見や驚きがありました。

漠然と地味な印象を抱いていたハーブ園が、
実はとても面白くて癒やされる空間なのだと
学ばせていただきました。

せっかくなので、
園内をぐるっとひとまわりします。

↑ハーブ園の西にあるバラ園。
 四季咲きのバラたちがきれいに咲いていました。

↑生け垣見本園や庭木園で目に付いた花たち。
 左上から時計回りに、
 ムクゲ(八重咲き)、
 モッコク、
 クチナシ(八重咲き)、
 サルスベリ。

↑万葉集に載っている植物や和の雰囲気の植物を集めた
 「万葉苑」で咲いていた花たち。
 左上から時計回りに、
 キキョウ、
 キキョウ(白)、
 ミソハギ、
 ノカンゾウ。

↑同じく「万葉苑」とその周辺で咲いていた花たち。
 左上から時計回りに、
 カシワバアジサイ(咲き終わり/紅葉)、
 ハギ、
 オミナエシ、
 ヒヨドリバナ。
 すでに秋の雰囲気を感じるラインナップですね

↑中門近くで咲いていたユリたち。
 左はヤマユリ(多分)、右は八重咲きのユリ。

 八重咲きのユリなんて初めて見ました!
 とってもきれいだと思いましたが、
 なんだか不思議なものを見た気分にもなりますね。

園内には、
アスレチックや動物ふれあい広場もあって、
小さなお子さん連れが和やかに遊ぶ姿にも
癒やされました。

雨上がりでしたが、
池でボートに乗っている人たちもいましたよ。

ほかに、
散策路では、
かわいらしいアゼリアやシモツケソウ、アジサイの花が楽しめたり、
果樹見本園では、
実り始めの夏ミカンやアケビなども見られたりして、
楽しい散策となりました。

取材日:2019年7月15日

DATA

春日井市都市緑化植物園

愛知県春日井市細野町3249-1
TEL:0568-92-8711
開園:午前9時~午後6時(11~3月は午後5時まで)
※入園無料
定休日:毎週月曜(祝日の場合は翌日)、12月29日~1月1日

交通アクセス

○公共交通機関
JR中央本線「高蔵寺駅」から名鉄バス「植物園」行きに乗り終点で下車。
○車
東名高速道・春日井ICから北東へ約8km。
※無料駐車場有り。

取材担当プロフィール

まころーど
名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。