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ソウル 気が早い? 「K防疫」

2020年07月14日

 「コロナ19 防疫」。3月半ばごろから、派手な文字がプリントされた鮮やかな色彩のベストを、ソウル市中心部の地下鉄駅で見かける。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、ホームや階段の清掃の仕事をするお年寄りらが着ている。

 「掃除のハルモニ(おばあさん)のユニホームより先に、不足が続くマスクの供給をどうにかしてほしい」。韓国人の友人の言葉を聞いて、思い出した。2011年に東日本大震災の被災地に入った際、若いボランティアらが着ていたベストだ。

 私は初め「ファッションから入ってどうする? 被災者が着の身着のままなのに」と首をかしげたが、復興作業で汗や泥にまみれるベストを見つめ、仲間の団結心が高まるなら良いなと共感できるようになった。だから、清掃員のユニホームは肯定するが、気になる言葉もあった。

 「K防疫」。政権幹部らが、世界の音楽業界で存在感を示している「Kポップ」になぞらえ、徹底的な検査と情報公開で感染爆発を抑えてきたと誇る造語。国内感染者の急増局面は一時より落ち着いたとはいえ、再び増加に転じる可能性がある中、気が早くないか。(相坂穣)

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