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【石川】建築のまち 金沢巡ろう 地元専門家がガイドツアー

ジャンル・エリア : イベント | 文化 | 石川 | 神社・仏閣  2019年08月23日

(上)7月26日にオープンした谷口吉郎・吉生記念金沢建築館=金沢市寺町で (下)観光の人気スポットになっている金沢21世紀美術館=金沢市広坂で

(上)7月26日にオープンした谷口吉郎・吉生記念金沢建築館=金沢市寺町で (下)観光の人気スポットになっている金沢21世紀美術館=金沢市広坂で

谷口建築館や21美 来月から8コース

 金沢市は9月から、江戸時代の町家や明治時代の洋館、最新の現代建築が共存する市内を巡り、建築物の魅力を味わう「建築まちあるきツアー」を催す。案内役は金沢21世紀美術館の建設に携わったり、町家に精通したりといった地元の建築家。「総合芸術」とも言われる建築の世界を堪能してはいかが。(押川恵理子)

 昨年初めて開催し、好評だったことから今年は内容を充実させ、9月1日~11月24日に8コース計10回を予定する。

 「谷口建築をめぐるコース」は、7月26日にオープンした谷口吉郎・吉生記念金沢建築館(寺町)や鈴木大拙館(本多町)、市立玉川図書館(玉川町)などを訪れる。東宮御所(現赤坂御所)や東京国立博物館東洋館などを設計した金沢市出身の故谷口吉郎さん、ニューヨーク近代美術館などを設計した長男の吉生さんが建設に携わった。

 「近代建築をめぐるコース」は尾山神社(尾山町)や石川四高記念文化交流館(広坂)、しいのき迎賓館(同)などを回る。市の担当者によると、尾山神社では色鮮やかなステンドグラスが目を引く「神門」の内部を特別に見ることができる。

 「金沢の新しい魅力に迫るコース」は、金沢21世紀美術館(広坂)と鈴木大拙館を見学する。案内する建築家の吉村寿博(としひろ)さんは妹島和世建築設計事務所、SANAAで働き、21美の建設に携わった。「まちのにぎわい創出を掲げて始まった美術館建設の経緯などを紹介したい」と吉村さん。

 吉村さんは21美の建設準備のため1999年から東京都と金沢市を往復し、2004年に街並みや「顔の見える距離」にひかれ、金沢に移り住んだ。「金沢は戦災に遭っていないので古い建物や古い道が残り、歩いていて楽しい。そこに21美など現代建築が加わり、建築を学ぶ若者らが訪れることも増えてきた」と話す。金沢市も新たな観光コースとして建築文化を発信していく。

 参加費はコースごとに違い、施設入館料やカフェの飲食代を含めて1000~2500円(税込み)。詳細は市観光協会のホームページ(「かなざわ自由時間 建築」で検索)で紹介。(問)市観光政策課076(220)2194