ジャンル・エリア : まちおこし | 愛知 | 特産 2019年10月17日
地域おこし協力隊員として東栄町で活動する福田美幸さん(48)=東京都出身=が、町内で300年以上続く森山酒造の銘酒「蜂龍盃(はちりゅうはい)」を使ってせっけんを作った。「蜂龍盃純米酒石鹸(せっけん)」と名付け、20日から販売する。
福田さんは2017年、東栄町に赴任。手作りコスメ教室の講師を務めながら、天然油脂を主体にしたせっけん作りに取り組んでいる。今年8月には、蜂蜜やラベンダーを用いた2種類のせっけんを発売した。
日本酒を練り込み、円盤状に成型した「蜂龍盃純米酒石鹸」(70グラム)は税別価格1800円。桐(きり)箱に収められ、ふたを開けると日本酒の香りが漂う。香料や着色料、合成界面活性剤を一切使わず、短時間で自然分解する。
原料に地酒を選んだのは、「昔ながらの手法にこだわって酒を造り続ける森山酒造の姿勢に感銘を受けたから」と福田さん。「私もこの酒蔵のように良い物を作っていきたい。そんな思いからコラボさせていただいた」と話す。
福田さんは来年3月、協力隊員の任期を終える。その後も東栄町に定住し、「シンプルな田舎暮らし」を実践していく予定だ。せっけん作りも続けるが、現状のままでは医薬品医療機器法(旧薬事法)により「化粧用」の効能はうたえない。「将来は資格を持つメーカーに製造を委託し、普及を目指したい」という。
「蜂龍盃純米酒石鹸」の販売は、東栄町下田の「のき山学校」にある町観光まちづくり協会事務局とCafeのっきぃ、同町本郷の森山酒造で。20日には名古屋市千種区で開かれる「星が丘天文台マルシェ」でも売り出す。(問)同協会=0536(76)1780
(鈴木泰彦)