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【石川】兼六小の下から歴史ロマン 古墳、江戸時代の発掘物展示「金沢縄文ワールド」

ジャンル・エリア : 展示 | 歴史 | 石川  2020年09月02日

兼六小での発掘調査で見つかった江戸時代の皿やわんなどが並ぶ会場=金沢市上安原南の金沢縄文ワールドで

兼六小での発掘調査で見つかった江戸時代の皿やわんなどが並ぶ会場=金沢市上安原南の金沢縄文ワールドで

 金沢市の兼六小学校での発掘調査で見つかった古墳時代と江戸時代の遺跡を紹介する企画展「学校の下の遺跡 兼六小学校の下の金沢城下町遺跡」が、同市上安原南の金沢縄文ワールド(市埋蔵文化財センター内)で開かれている。13日まで。

 金沢城近くの兼六小が統合前の旧味噌蔵町小だった2011~12年、運動場の下に雨水をためる施設を造る際に発掘調査を実施。当時発見された遺跡について説明するパネルとともに、発掘物66点が展示されている。

 発掘現場では、古墳時代に住居の周りを取り囲む溝があったことが分かっており、会場では溝から見つかった食器やまじない用のつぼが並べられている。

 江戸時代には同所に武士の住宅があり、敷地内にごみや周辺での火災で出たがれきを捨てる穴が複数あった。穴の跡などから発見された物も展示されており、佐賀藩(現在の佐賀県)で作られていた高級な色絵皿のかけらをはじめ、磁器のちょこやこま犬をかたどった土人形がある。

 市埋蔵文化財センターの前田雪恵さん(48)は「身近な施設である学校の下にも遺跡があるのだと知ってもらいたい。発掘されておらず、まだ目には見えないかもしれないが、遺跡はどこにでもある。実は今立っている地面の下でも何百、何千年前の人が歩いていたということを想像してもらえたらうれしい」と話している。月曜休館。入場無料。 (高橋雪花)