ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 歴史 2021年05月20日
砺波市は、市文化財だが普段は見られない御物(ぎょぶつ)石器の複製を作り、市埋蔵文化財センター(頼成)で展示している。実物大の複製は持ち上げて2.8キロの重さを体感できる。担当者は「分からないことが多いなぞの石器に興味をもって」と話す。
御物石器は長さ32センチ、幅9.6センチ。縄文末期に作られ、井栗谷の中尾遺跡で見つかり、厳照寺(福岡)で保管されている。太い棒状で、中央からややずれた部分にくびれがあり、祭祀(さいし)道具とみられる。主に富山、石川、岐阜県で出土し、石川県で出土した同種の石器が当時の天皇に献上されたため、御物石器の名が付いた。
珍しい出土品で保存状態もよいが、見学の機会が限られるため、展示用と体験用の複製品を作った。子どもたちの関心を高めるためワークシートも1700部作った。
センターは、月曜、第3日曜、祝日に休館。無料。(松村裕子)