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【愛知】清流にピチピチ 舌も満足 アユのつかみ捕り 愛知県岡崎市男川やな

ジャンル・エリア : グルメ | | 愛知 | 特産 | 生き物 | 自然  2021年07月01日

やなの上でアユのつかみ捕りをする人たち。中央上はテラス席、左上は大広間で、アユ料理を堪能できる

やなの上でアユのつかみ捕りをする人たち。中央上はテラス席、左上は大広間で、アユ料理を堪能できる

 暑くなり、スーパーの棚や飲食店のメニューに、おいしいアユが並ぶ時季がやってきた。釣り人にとっては、友釣りが堪能できる楽しいシーズンだ。しかし初心者が挑戦するには、友釣りはハードルが高そうだ。そこで、子どもでも楽しめるアユのつかみ捕りに出掛けることにした。

 向かったのは、愛知県岡崎市の観光施設「男川(おとがわ)やな」。川の中に、竹をすのこ状に組み上げた「やな」が設置してあり、下ってきたアユを竹の上で捕まえる伝統的な「やな漁」が体験できる。空いていたので、早速挑戦した。

 ズボンの裾をまくり、ぬれてもいいスポーツサンダルでやなの上へ。川と山の美しい景色を眺めているうち、気が付くとアユが2匹、やなの上で跳ねていたので、あわててつかみに行く。泳いでいるわけではないので、つかむのはさほど難しくはない。すぐに水を張ったバケツに入れる。ただ、油断したら次の1匹が頭の方からするすると逃げていってしまった。再び捕まえると、すぐ近くにもう1匹を発見。結構忙しい。

 
やなの上で跳ねるアユ

やなの上で跳ねるアユ

 つかみ捕りの後は、アユ料理だ。やなを上から眺められる大広間の一角に座り、「塩焼きとフライ定食」を注文した。塩焼きは、身がほろほろとしていて、アユの香りを存分に堪能できる。はらわたのほろ苦さも良い。初めて食べたフライは、衣の重厚感と身の軽さの対比が面白い。どうやってもアユはうまい。あっという間にたいらげた。

 つかみ捕りしたアユは生で持ち帰り、自宅で塩焼きにして食べよう。ビールよりは日本酒や焼酎が合うかな。これまた楽しみで仕方ない。

 男川やなでアユ料理やつかみ捕りが楽しめるのは、5月~11月下旬。店主の梅村成美(なるみ)さん(74)によると、昨年と今年は新型コロナの影響で客は少ない。ただ、愛知県などを対象とした緊急事態宣言が6月20日に解除され、例年最もにぎわう夏休みに向け、人出が予想される。梅村さんは「安全第一なので、たくさんの人を呼びこむ気はない。席数を減らしたり、時間で区切ったりして、密にならないようにやっていきたい」と話している。 (金森篤史)

 
塩焼きとフライ定食=いずれも愛知県岡崎市の男川やなで

塩焼きとフライ定食=いずれも愛知県岡崎市の男川やなで

 ▼ガイド 男川やなは、新東名高速・岡崎東ICから車で10分。名鉄名古屋本線・本宿駅から路線バスで20分。アユ料理は、塩焼きとフライ定食1840円など。アユのつかみ捕りは1610円(3匹)。生で持ち帰るか、追加料金で調理したり、定食にしたりしてもらう。8月末までの土日祝、お盆期間(8月7~15日)は、アユ料理やつかみ捕りなど全てが完全予約制。(電)0564(82)2089

(中日新聞夕刊 2021年07月1日掲載)