ジャンル・エリア : 展示 | 文化 | 甲信越 | 芸術 2023年03月31日
芸術家20人が伊那谷を訪れて着想を得た作品を展示する「美術と風土 アーティストが触れた伊那谷展」が、飯田市の市美術博物館で開かれている。
実行委員会が選出した県内をはじめ京都、大阪、東海地方を中心に活動する60歳以下の芸術家が出展。伊那谷をイメージした日本画や工芸、インスタレーション(空間芸術)などさまざまなジャンルの作品が一堂に会した。
瓦職人の梶川俊一郎さんの「林檎(りんご) 夢想」は一日中、飯田市内を歩いて古くから伝わる人形浄瑠璃に興味を持ち作品を制作。飯田城跡が乗ったリンゴを抱いている人形で伊那谷を表した。同市出身のインスタレーション作家蜂谷充志さんの「View2022―記憶の物語―」は伊那谷に生える木を燃やした灰をメインにした作品で、形に残らないものを表現したという。
同館学芸員の槇村洋介さんは「伊那谷を見ていろいろな発想があることが分かる。作家の着眼点を楽しんでほしい」と来場を呼びかけている。
4月16日までで、月曜休館。観覧料は一般500円、高校生以下無料。午前9時~午後5時まで。4月29日からは辰野町の辰野美術館に会場を移し、その後も大阪、京都、愛知の美術館を巡回する。(藤野華蓮)