ジャンル・エリア : グルメ | 文化 | 静岡 2023年05月24日
県内でも珍しい「手延べそうめん」作りが、浜松市北区引佐町の遠州いなさの郷で始まっている。
23日は、午前4時ごろから従業員ら7人が作業を始めた。天候によって粉と水の配合を変えるなど気を配り、麺と麺がくっつかないよう竹の箸などを使って延ばしていき、長さが1.8メートルほどになると完成。乾燥場へ運ばれ、細く延ばされた麺がつるされて、さらさらと揺れていた。
この日は約2500食を製造。多い日は約3000食を作る。浜松市のスーパーなどで販売しているという。
そうめんを巡っては、戦いに敗れた徳川家康が現在の浜松市西区庄和町まで逃げ、村人から差し出されたそうめんを生まれて初めて食べて大喜びし、この辺りを「素麺(そうめん)谷」と呼ぶようになったとの伝承がある。
加藤剛社長(46)は「手延べそうめんは舌触りが抜群。大河ドラマ『どうする家康』の影響で浜松に来た観光客にも、ぜひ食べてもらいたい」と話していた。 (山田英二)