ジャンル・エリア : 展示 | 文化 | 歴史 | 福井 2023年05月25日
敦賀市のみなとつるが山車(やま)会館の2階常設展示室がリニューアルした。「敦賀まつり」(9月)の気比神宮例大祭で巡行される山車に飾る武者人形の甲冑(かっちゅう)を、360度から見られる展示ケースを設置。解説パネルも新設するなど、山車の魅力をより理解できる展示内容になった。 (栗田啓右)
リニューアルは、北陸新幹線敦賀開業に向けた魅力向上事業の一環。甲冑の四方をガラスで囲んだケースは、展示室の中央に設置した。かぶとなど華やかな装飾の部品を、あらゆる角度から間近に眺められる。甲冑は、順次入れ替える予定。他の甲冑6セットなども壁面に展示している。
解説パネルは山車の歴史や美術品、甲冑、水引幕などジャンルに分けて新しく作成し、写真を多めに掲載。ここ数年の山車の総合調査で分かった内容も盛り込んだ。外国人観光客にも分かりやすくするため、英語の解説文も添えた。
武者人形の顔に用いられる能面もケースを新調し、立体的に並べた。山車に装飾される水引幕や金工品も展示。展示室の照明は、展示品が傷みにくいとされる発光ダイオード(LED)に変えた。
堂田英治館長は「山車会館の1階で本物の山車を見た後、2階の常設展示室で山車の変遷を知り、愛着を持ってもらえたら」と話す。