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【愛知】暑いのはサルも同じ、フルーツ氷が大人気 鞍ケ池公園、愛情たっぷり飼育員手作り

ジャンル・エリア : 動物 | 愛知 | 生き物  2023年08月24日

果物が入った氷をなめるワオキツネザル=豊田市矢並町の鞍ケ池公園動物園で

果物が入った氷をなめるワオキツネザル=豊田市矢並町の鞍ケ池公園動物園で

 豊田市矢並町の鞍ケ池公園動物園のサルたちが夏になると楽しみにしているのが、飼育員の愛情が詰まった手作り「フルーツ氷」。真ん中に果物を入れて果汁を凍らせて固めた直径約10センチのサル専用スイーツだ。アフリカ大陸東側の西インド洋、亜熱帯にあるマダガスカル島の固有種・ワオキツネザルも、連日の豊田の暑さはさすがに耐えかねる様子。棚の上に置かれると、待ちかねたようにすぐになめ始めた。

 残暑がつらいのは、人もサルも同じ。サル担当の飼育員酒井香奈さん(34)は「夏を少しでも快適に過ごしてほしい」と話す。

 約8年前、他の動物園で同様の取り組みをしていることを知った酒井さんが始めた。当初は水でブドウやバナナなどを凍らせて固めていたが、リンゴやオレンジをすりおろした果汁で固めるとおいしさが倍増するためリニューアルした。最初は氷が溶けるまで待つサルもいたが、次第に果汁の氷も楽しむようになったという。

 動物園で飼育されているサルはタイワンザル、コモンリスザルなど5種類計11匹。中でもシロガオオマキザルの雌「ハロ」にはある「特技」が。お目当ての果物に一刻も早くたどり着こうと、フルーツ氷を水につけたり、おりの中の丸太に打ち付けたり。酒井さんも「賢いし、愛嬌(あいきょう)があってかわいい」と笑顔を見せる。

 フルーツ氷は、サルの体調を考慮しながら週1~2回、午後1時ごろに与えられている。9月末までの予定。

 (籔下千晶)