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【富山】懐かし ホーロー看板 高岡市博物館で昔の道具展

ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 文化 | 歴史  2024年03月05日

昔懐かしいホーロー看板の特別展示=高岡市博物館で

昔懐かしいホーロー看板の特別展示=高岡市博物館で

 高岡市博物館の館蔵品展「昔の道具と昔懐かしいホーロー看板の特別展示=高岡市博物館でくらし」が同博物館で開かれており、昔懐かしい屋外広告「ホーロー看板」を特別展示している。7月7日まで。

 ホーロー看板は屋外宣伝用に光沢のある塗料や印刷で仕上げられた鉄製の看板。明治中期から昭和中期ごろまでに宣伝媒体として日本各地で見られ、耐久性にも優れていた。昭和50年代ごろから新聞やテレビなどのメディア媒体の発達などで減っていった。

 展示では、同市出身の世界的科学者で実業家の高峰譲吉博士(1854~1922年)が発明した強力消化酵素を用いた健胃消化薬「タカヂアスターゼ」や大塚製薬工場が製造した当初の「オロナイン軟膏(なんこう)」などの看板10枚が並ぶ。

 オロナイン軟膏の看板は初展示で、俳優の浪花(なにわ)千栄子さん(1907~73年)が商品のイメージキャラクターに採用されたデザイン。浪花さんの本名「南口(なんこう)キクノ」と「軟膏効くの」の掛け合わせが面白いと話題になった。

 ほかにもコーラ飲料水「コカ・コーラ」や「赤玉ポートワイン」、高岡市小馬出町にあった文房具店「谷道文開堂」(現在の山町ヴァレー)で使用されていた「エリオット理想万年筆」や「ポプラインク」「ダイヤモンドインキ」などの看板も紹介している。

 同館の宇川恵里主任学芸員は「ホーロー看板は当時、一世風靡(ふうび)した商品を懐かしく見ることができます。デザインや色味が面白い」と話す。

 開館時間は午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)月曜休館。入館無料。9日午後2時から学芸員による展示説明会を催す。

 (武田寛史)