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【富山】チューリップと風車 絶景 入善「フラワーロード」始まる

月曜日, 4月 10th, 2023
風車をバックに咲き誇るチューリップ=入善町で

風車をバックに咲き誇るチューリップ=入善町で

 入善町の春の一大イベント「にゅうぜんフラワーロード」が8日、入善浄化センター西側で始まった。好天の9日は多くの来場者がカラフルなチューリップと残雪の北アルプス、近くにある高さ100メートル余の風車が織りなす景色を楽しんだ。今月下旬まで。

 5.2ヘクタールの畑に約70品種230万本のチューリップが植えられ、今月下旬ごろまで順次開花する。15、16日にはウエルカムイベントとして、地域グルメの出店や消防はしご車を使った空中観覧がある。両日は会場への自家用車の乗り入れはできないため、実行委はあいの風とやま鉄道入善駅や、町中央公園海側駐車場などから発車するシャトルバスの利用を呼びかけている。(松本芳孝)

中国・黄山 世界遺産 部屋で想像

月曜日, 4月 10th, 2023

 出張先の安徽省黄山市で新型コロナウイルスに感染したことが分かり、そのまま現地で療養することになった。中国ではゼロコロナ政策が急に緩和された反動で感染が急激に拡大しており、それを身をもって知らされた形だ。隔離用に臨時に充てられた一般のホテルは、5月の中国入国時に大連で受けた待遇とほぼ同じで悪くはなかった。

 とはいえ感染防止のため部屋から一歩も出ることができない。黄山といえば中国でも代表的な景勝地だが、窓から見えるのはホテルの中庭。テレビで李克強(りこくきょう)首相が黄山を訪れたというニュースを見ながら世界遺産の景色を想像するしかなかった。

 そんなところに高校時代の部活動仲間から、東京で開いた忘年会の様子をビデオ通話で伝えてきた。楽しげな様子をうらやんでいると仲間の一人が「来年は北京でやろう」。気休めの言葉でもいくらか心がほぐれた。

 病院は診療を待つ人であふれる一方、商店や飲食店は閑散とした北京。感染拡大の波を何度も受けつつもコロナ前の日常に戻りつつある日本の様子を見て、中国でも正常な日常が1日でも早く戻ることを願わずにはいられない。 (新貝憲弘)

パリ 残した給食の行方は

日曜日, 4月 9th, 2023

 長女が通うパリ市内の公立小学校で先日、新型コロナウイルス禍明けで再開された保護者向けの給食見学会に参加した。

 献立はパスタサラダと豆の煮込みを添えた骨付き鶏もも肉のソテーに、パンとチーズと果物が付く。どれも見るからにおいしそうだったが、子どもたちの食卓を眺めていて異変に気付いた。料理を残すことは当たり前で、ほとんど手を付けていない児童も相当数いたのだ。

 児童らに理由を聞くと「味が好みではないから」や「今食べなくても家でおやつをたくさん食べるから大丈夫」との返答。給食室にいた職員らに驚きを伝えると「どの料理も一口は味見させるようにはしているが、食べきることを強制はできないから仕方ない」と口をそろえた。

 移民系住民が多いフランスでは宗教的な理由で肉料理を食べない児童も多く、過去には無理やり食べさせた校長がメディアを通じて社会的に批判されたこともあったという。一方で、国内の学校給食の3分の1が廃棄されているとのデータもある。日頃から環境への配慮を重視している国だけに、何とか改善できないものかと、やるせない気持ちになった。 (谷悠己)

ソウル 銀盤でも「早く早く」

土曜日, 4月 8th, 2023

 世界的な物価高騰が続く中、韓国でも外食やレジャーが軒並み値上がり。冬休みの家族サービスも厳しいと思っていたところで、韓国人の友人が「良い遊び場がある」と教えてくれた。

 ソウル中心部の市庁前広場で昨年12月下旬に開場した屋外スケート場。入場料とスケート靴のレンタル料込みで1000ウォン(約100円)と、懐に優しい。

 2004年度に市が開設して以来、冬の恒例となったが、新型コロナウイルス禍で20、21年度は中止された。今冬は3年ぶりに復活し、スケート初挑戦の娘たちを連れて、訪れた。

 レンタルのスケート靴は硬い樹脂製で壊れにくそうだが、履き心地は微妙だ。入場時に大人も子どもも全員がヘルメットを着用しなくてはならない。滑り出して、その理由が分かった。

 上級者も初心者もとにかくスピードを出す。わが子がおそるおそる滑る向こうで、韓国の子たちは転倒や衝突も恐れずに果敢に滑っていく。

 友人は「韓国人は『パリパリ』(早く早くの意)という言葉を好み、何でも急ぐ。スケートも全力で滑るから、上達も早いんだ」と誇った。銀盤に映る国民性を感じた。 (相坂穣)

ロンドン 幻の記者会見

土曜日, 4月 8th, 2023

 「英首相官邸の猫『ラリー』が土曜日に記者会見をします。希望者は申し込みをしてください」。英国外国人特派員協会からメールが届いた。ラリーは官邸の「ネズミ捕獲長」で、非公式ツイッターのフォロワーは80万人を超える人気者だ。

 保護猫から抜てきされ、就任12年を迎えた。その間首相は5人を数えるが、ツイッターでは「私はスナク首相の猫ではない。私が永住者で、政治家は一時滞在者だ」と自己紹介し、「官邸の主は自分」とアピールする愛嬌(あいきょう)の持ち主。政権批判を辞さない毒舌でも知られる。

 メールには「去年はジョンソン元首相の愛犬ディリンの会見を行った」とある。その会見は知らずに機会を逃したが、ラリーの会見はぜひ出たいと思い申し込み欄をクリックした。

 しかし-。それを見ていたスタッフがクスクス笑い始めた。「土曜日は4月1日ですよ」。あっ。してやられた。

 おそらく真面目に信じた人は他にもいるはずだと思いつつ、恥じ入っていると、ラリーが後日ツイート。「本当だったのに誰も来なかった。日取りが悪かった」。英国のジョーク文化は徹底している。(加藤美喜)

【石川】小松・中海町でシバザクラ見頃 大雨乗り越え今年もきれいに

金曜日, 4月 7th, 2023
のり面を埋め尽くすシバザクラの花=小松市中海町で

のり面を埋め尽くすシバザクラの花=小松市中海町で

 小松市中海町のロードパーク「なかうみの里」で、シバザクラが見頃を迎えている。鮮やかなピンクや白色の花がじゅうたんのように広がり、立ち寄った人の目を和ませている。今月いっぱい楽しめる。

 約3000株の花が800平方メートルにわたって、のり面を埋め尽くしている。中海町の資源保存会などの地元住民が15年ほど前から植栽し、「シバザクラの里」として親しまれている。辺りには花の甘い香りも漂い、多くのドライバーらが写真を撮って楽しんでいた。

 保存会によると、20日ごろに満開を迎える。昨年8月の大雨でシバザクラの一部が流されたため、今年は穴のあいた場所に植栽を予定しているという。本良一会長(70)は「きれいに見ることができるよう雪が降る前に草むしりをした。今年もきれいに咲いたので楽しんでほしい」と話した。 (山脇彩佳)

【三重】一面チューリップ、花盛り 松阪・ベルファーム

金曜日, 4月 7th, 2023
見頃を迎えたチューリップ=松阪市伊勢寺町の松阪農業公園ベルファームで

見頃を迎えたチューリップ=松阪市伊勢寺町の松阪農業公園ベルファームで

 松阪市伊勢寺町の松阪農業公園ベルファームで、チューリップが花盛りを迎えている。今週末が1番の見頃となる見通し。

 園内の「イングリッシュガーデン」には、25品種、計8400本のチューリップが点在する。バラを思わせる華やかな見た目の「ダブルアローザ」や、赤い花びらが白く縁取られた「ニューサンタ」など、さまざまな見た目の花を楽しめる。

 イングリッシュガーデンの入り口では、各品種が植えられた場所を示した地図を配布している。園の担当者は「毎年、品種を入れ替えている。地図を見ながら個性的な花々を楽しんでほしい」と呼びかけている。 (望月海希)

米シルバースプリング 伝統 モミの木と門松

金曜日, 4月 7th, 2023

 12月に入ると、米国では街の至る所でクリスマスツリーを売り出す。空きスペースに、各地の「クリスマスツリー農場」で育てられたモミの木が森のように並び、買い物客が練り歩いて物色する。そんな光景を車窓から見て興味がわいていたところ、東部メリーランド州シルバースプリングに住む友人が、ツリーを買いに行くというので同行させてもらった。

 ツリーは人の背丈ほどのものから、より大きいものまで3段階。店員に聞くと、週末には数100本が売れるという。「今年は妻や子どもたちと、南部ノースカロライナ州の農場で1300本を切って売っている」と言う。

 米国人の多くは、作り物のツリーよりモミの木を好む。「香りがいいし、雰囲気が違う」と友人。嗅いでみると、森の香りがする。屋内の専用スタンドに設置し、飾り付けも楽しんだ。

 クリスマスが過ぎるとモミの木は枯れ、専門の収集があって土に返されるという。だから、業者は「プラスチックのツリーより環境にいい」と話す。本当に環境にいいかは分からないが、短期間だけ樹木を飾り付ける文化に、日本の門松を思い出した。 (吉田通夫)

【岐阜】高速バス新路線 満喫 白川郷 岐阜県白川村

木曜日, 4月 6th, 2023
白川郷に向かう高速バスからの車窓の風景=岐阜県で

白川郷に向かう高速バスからの車窓の風景=岐阜県で

 3月のある日。もう定年も近いおじさんの記者なのに、年甲斐(としがい)もなく一番前の座席を予約して、気分は遠足です。

 名古屋の名鉄バスセンターから朝8時すぎに出発して、高速道路を乗り継ぎ、愛知県一宮市で東海北陸自動車道に入るとひたすら北へ、北へ。白川郷までは共同運行の岐阜バスの車両でした。トイレがないため少し心配でしたが、岐阜県郡上市内の「ぎふ大和パーキングエリア」で休憩があると聞き、安心しました。

 私の席からの眺めはこんな感じ。雪をまとった山々が何とも美しいです。

 途中、長良川鉄道の列車がとことこ走るのを見ました。そうだ、今度は長良川鉄道で郡上八幡まで行こう-などと考えているうちに11時すぎとなり、バスは白川郷のバスターミナルに到着します。

 まず荻町合掌造り集落へ。外国からのお客でいっぱいの通りを、楽しく散歩します。

「乃むら」さんでいただいた「おろしそばセット」と熱燗=岐阜県白川村で

「乃むら」さんでいただいた「おろしそばセット」と熱燗=岐阜県白川村で

 お昼ごはんは手打ちそばの「乃むら」に伺いましょう。前の日に石挽(び)きした地元産のそば粉を使うそうで、おそば好きには見逃せません。私がお願いしたのは「おろしそばセット」です。おつけものと「まいたけご飯」がついて、1300円でした。

 燗酒(かんざけ)(500円)もいただき大変よい気分に。ついおそばのお代わりまでお願いしました。ごちそうさま。

 その次に行ってみたのは、「白川郷ぷりんの家」です。何種類かを求めておみやげにしました。

 お店の名物は「水ぷりん」です。昨年岐阜市で開かれた「プリン日本一」を決定する第1回日本プリンアワードで初代の王者に輝いたと、この地域の取材をしている本紙の高山支局の平田志苑記者から教えてもらいました。もしも白川郷にお出かけの際には、ぜひお立ち寄りください。

 
「白川郷ぷりんの家」のぷりん=金沢市で

「白川郷ぷりんの家」のぷりん=金沢市で

 散策をしていたら、時間になりました。バスターミナルまで戻ると、今度は金沢行きバスに乗ります。これは名鉄バスの運行です。金沢駅まで1時間と少しかかりますが、トイレもあるので安心です。

 車外の風景も撮影する予定でしたが、車のリズミカルな揺れが心地よくて、ついつい眠ってしまいました…。

 名古屋と金沢とを結ぶ高速バスは、北陸自動車道を通る路線もありますが、白川郷を通るルートも楽しいですよ。一度お試しを。 (三品信)

▼ガイド 名古屋~白川郷・金沢線の予約は、名鉄高速バス予約センター(電)052(582)0489。名古屋~白川郷間の料金は乗車日によって変わり、大人1人3000円~4000円程度です。白川郷~金沢駅間は同じく2600円。手打ちそば処「乃むら」は不定休です。(電)05769(6)1508。白川郷ぷりんの家は水曜定休(臨時のお休みもあるそうです)。(電)05769(6)1700。「なめらかぷりん」(464円)「白川抹茶ぷりん」(508円)などは、お店のオンラインショップでお取り寄せできます。

(中日新聞夕刊 2023年4月6日掲載)

【愛知】小牧山に武将グッズ集結 歴史館内に土産店、1年間の期間限定

木曜日, 4月 6th, 2023
ポップな絵柄のオリジナルグッズも用意

ポップな絵柄のオリジナルグッズも用意

 小牧山山頂で1日にリニューアルオープンした小牧山歴史館内に、小牧市観光協会の土産物売り場が1年間の期間限定で登場した。織田信長が自身初の城を築き、小牧・長久手の合戦で徳川家康が本陣を置いた山は、大河ドラマ「どうする家康」の放送で観光客の増加も見込まれ、ゆかりの武将グッズで集客力向上を狙う。 (水谷元海)

 信長や家康、羽柴(豊臣)秀吉のイラストが荒々しい墨筆で描かれたはがきサイズの武将印、ポップな絵柄の三英傑をあしらったマグカップやバッグ。売り場の棚には観光協会オリジナルのグッズのほか、市発祥の名古屋コーチンの卵を使った地元企業の菓子など約40種類の土産物が並ぶ。

 歴史館はリニューアルに合わせ、展示を従来の歴史民俗資料から、戦国時代の小牧山を中心とする内容に一新したばかり。売り場は無料で入場できる1階にあり、5日は多くの来場者が足を止め、買い物を楽しんでいた。

 
三英傑の武将印などが並ぶ棚=いずれも小牧市の小牧山歴史館で

三英傑の武将印などが並ぶ棚=いずれも小牧市の小牧山歴史館で

 協会によると、小牧山や周辺には常設の土産物売り場がなく、観光客から設置を求める声は多かった。特にオリジナルグッズは、山から約1キロ離れた名鉄小牧駅前の観光案内所や、協会の移動販売車でしか購入できなかった。

 協会の秋田実朗専務理事は「これからもオリジナルグッズを増やしていきたい。小牧山を登った思い出を形にし、持ち帰ってもらえれば」と話している。土産物売り場は来年3月31日まで、午前10時~午後3時に営業。木曜定休。(問)市観光協会=0568(39)6123