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【富山】礼服で知る 天平文化 万葉歴史館 即位の礼を祝い特別展示

ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 文化 | 歴史  2019年10月11日

聖武天皇と光明皇后をイメージして創作された衣装。左側が初展示の光明皇后の衣装=高岡市万葉歴史館で

聖武天皇と光明皇后をイメージして創作された衣装。左側が初展示の光明皇后の衣装=高岡市万葉歴史館で

 高岡市万葉歴史館は、22日の即位礼正殿の儀を祝う特別展示「再現 聖武(しょうむ)天皇・光明(こうみょう)皇后の礼服」を開いている。

 古代衣装研究家の山口千代子(ちよこ)さん(奈良県)が奈良時代の聖武天皇と光明皇后の最高礼装である礼服(らいふく)をイメージして創作した「冕服(べんふく)」を展示。

 聖武天皇の衣装は5月の大型連休中に一度、展示したが、光明皇后の衣装は新収蔵品として今回が初披露。衣装は、奈良時代の法隆寺裂(ぎれ)の文様をモチーフにしている。

 衣装と合わせて、万葉集の聖武天皇の歌「妹(いも)に恋ひ 吾(あが)の松原 見渡せば 潮干(しほひ)の潟に 鶴(たづ)鳴き渡る」や光明皇后の「わが背子(せこ)と 二人見ませば いくばくか この降る雪の 嬉(うれ)しからまし」も紹介している。

 ほかにも、聖武天皇の直筆とされる繊細で整然とした楷書体の墨書で書かれている「雑集」(複製)、聖武天皇勅書(複製)などもある。

 田中夏陽子(かよこ)主査研究員は「天平文化の華やかな宮廷儀礼の世界を通して、天平の世界観を感じてもらえれば」と話す。

 会期は11月末ごろまでを予定するが、延長も検討する。火曜休館。10月22日は開館し、同月23日を休館にする。観覧料は一般300円、中学生以下は無料。

(武田寛史)