ジャンル・エリア : 展示 | 文化 | 石川 2021年02月10日
江戸時代、全国的に有名だった連歌師の能順(1628~1706年)の晩年をたどるミニ企画展「能順と連歌」が小松市立博物館で開かれている。筑波大図書館情報メディア系などが共催している。
能順は、京都の北野天満宮の宮仕の四男。加賀藩三代の前田利常によって、小松天満宮の初代別当に招かれ、小松の文化発展に大きく貢献した。晩年を小松で過ごした。
筑波大から借りた資料を含む能順直筆の掛け軸、能順が保管していた手紙など8点が展示されている。能順は、室町時代の連歌師の宗祇の書状を木箱に入れ、晩年まで大切に保管していた。その木箱には「月花の 情や残る 筆の跡」と刻まれ、宗祇を尊敬する気持ちが伝わる一句だ。
筑波大の綿抜豊昭教授が監修した展示解説パンフレットが置いてある。津田隆志学芸員は「能順がどんな人だったか知ることができる」と話している。
3月14日まで。午前9時から午後4時。水曜日、祝日の翌日は休館。(長屋文太)