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【石川】小松に移住 古民家宿で客歓待 渡辺さん、黒沢さん「伝泊」で調理や接客

ジャンル・エリア : まちおこし | 文化 | 石川 | 自然  2022年08月24日

「伝泊 小松」で料理担当として働く渡辺紀子さん(左)とフロントスタッフを務める黒沢佳子さん=小松市大杉町で

「伝泊 小松」で料理担当として働く渡辺紀子さん(左)とフロントスタッフを務める黒沢佳子さん=小松市大杉町で

「地域に溶け込みたい」

 小松市大杉町の古民家宿泊施設「伝泊 小松」に新たにスタッフ2人が仲間入りし、宿泊客をもてなしている。料理担当の渡辺紀子さん(26)とフロントスタッフの黒沢佳子さん(47)。石川の自然に憧れて小松市への移住を決意した2人は「地域に溶け込みながら、お客さんが来て良かったと心から思える宿にしたい」と意気込んでいる。(久我玲)

 施設は、国登録有形文化財「旧下里家」を改修し、昨年4月にオープン。伝統的な建築や文化を次世代に伝えることをコンセプトにしている。

 渡辺さんは5月から宿泊客の朝食作りに腕をふるっている。山口県の田舎育ち。移住するまで管理栄養士として働いた福岡市の病院では、大量の食事を患者に提供することに使命感を感じながらも、食にこだわれないもどかしさも感じてきた。古民家への憧れと豊富な食材にみせられ移住。「大杉では山菜もイワナも採れる。今後は地域の人たちに教わって、四季に合う地元食材を使ったご飯が作れたら」と話す。

 東京都出身の黒沢さんは、人材派遣の営業職や電話相談員などの仕事経験を接客に生かしている。緑が豊かな地方への憧れを幼い頃から持ち続け、6月に念願の移住を果たした。「都会の喧噪(けんそう)を離れて来るお客さんの気持ちは分かると思う。心地よく過ごせるよう、大杉のことをもっと学んで、接客につなげていけたら」と語る。

 これまで施設マネジャーとして1人で施設を管理してきた山田彩加さん(31)は「2人とは気軽に相談できるし、うれしい。大杉をもっと活性化していきたい」と喜んでいる。(問)伝泊 小松080(2144)3122