【本文】

  1. トップ
  2. お出かけニュース
  3. 【石川】引き出す 動物の不思議 21美、きょうから

【石川】引き出す 動物の不思議 21美、きょうから

ジャンル・エリア : 動物 | 展示 | 石川  2023年01月27日

展示されているウシやシカなどの剥製

展示されているウシやシカなどの剥製

哺乳類剥製など巡回展

 哺乳類の剥製などを展示する巡回展「WHO ARE WE 観察と発見の生物学」が27日、金沢市広坂の金沢21世紀美術館で始まる。会場にはできるだけ解説パネルを設けておらず、角の形や模様など動物の特徴をよく観察することで、生き物の不思議を発見できる工夫が施されている。2月8日まで。(西川優)

 展示するのは、シカやウシの剥製など、170点の標本資料。国立科学博物館自然史標本棟(茨城県つくば市)の収蔵品のうち、世界屈指の動物標本コレクションとされる「ヨシモトコレクション」を中心にえりすぐりの哺乳類などを集めた。

 通常の博物館の展示とは違い、展示品に関する細かい解説が書かれていないのが特徴。代わりに剥製や標本のそばには計39個の引き出しがあり、中には観察する上でのヒントが隠されている。

剥製や標本のそばには引き出しが開く仕掛けも=いずれも金沢市広坂の金沢21世紀美術館で

剥製や標本のそばには引き出しが開く仕掛けも=いずれも金沢市広坂の金沢21世紀美術館で

 例えば「哺乳類とは何か」というコーナーでは、哺乳類の歴史はほんの1.9億年で、動物全体のわずか5400種類に過ぎないことが紹介されている。ほかにも、角の生え方で分かるシカ科とウシ科の違い、動物の毛やシマウマの模様の謎など、進化の過程で生まれた動物の特徴などが見えてくる。

 展覧会を監修した同博物館の川田伸一郎さん(49)は「よく観察して動物とほかの動物の違いや共通点を発見し、引き出しを開けるという動作も含めて楽しんでもらいたい」と呼びかけている。午前10時~午後6時。月曜休み。入場無料。