ジャンル・エリア : グルメ | 文化 | 石川 2023年02月03日
ガトーショコラやジェラート 築150年旧家で
白山市鶴来本町のしょうゆを製造販売する老舗「大屋醤油(しょうゆ)」が店舗の一部を改装したカフェを営んでいる。昨年11月のオープン以来、自慢のしょうゆと、ケーキや焼き菓子などのスイーツをかけ合わせた奥深い味わいが人気を集めている。(青山尚樹)
大屋醤油は、1877(明治10)年創業。店舗は築150年ほどの木造で、昔ながらの旧家の雰囲気が残っている。大屋潤一代表(55)の妻で、カフェの店長の美千代さん(50)が趣味でお菓子作りをしており、こくを出そうとしょうゆを入れてみて、深い味わいを“発見”した。
地域内に白山比咩(ひめ)神社や金剱宮があり、多くの参拝客が訪れる鶴来で、気軽に休める場所を提供して、地域を盛り上げ、長い歴史のある自社のしょうゆを知ってもらいたいと、カフェを始めた。以前から製造したしょうゆを直売しており、店舗と事務所を改装してカフェスペースを設けた。
スイーツには、全て霊峰白山の水を使った自社のしょうゆを使っており、甘さ控えめでこくのある味わい。定番メニューのガトーショコラ(税込み600円)や時期によって風味の異なるケーキ、焼き菓子、能登町の人気ジェラート店「マルガージェラート」とコラボしたオリジナルのジェラートなどを販売している。
カウンターなど6席に加えて、いろりが中央にある和室もある。今春には、同市八幡町のパラグライダーの名所として知られる獅子吼(ししく)高原を眺められるテラス席も作る予定。
カフェの開店以来、しょうゆなどを買い求める常連客以外に、地域外からも多くの客でにぎわっている。大屋さんは「カフェが鶴来の町に訪れるきっかけになってもらえれば」と話している。
カフェは午前10時~午後4時半まで。火、水曜が定休日。