ジャンル・エリア : グルメ | 石川 2023年06月23日
宝達志水町麦生のそば店「上杉」で、冷菓として人気の水ようかんの生産が盛期を迎えている。定番のあずきとうぐいす(きなこ)に加え、新たに開発した加賀棒ほうじ茶がさわやかな味わいで人気上昇中だ。(松村裕子)
そば店なのに水ようかんを作り出したのは先代。約20年前、客にデザートとして出した。材料は寒天やグラニュー糖、こしあん、くず、塩などで、添加物は使わず、素朴な味がうけ、別売りを始めた。先代亡き後も味を受け継ぎ、現在では県内をはじめ全国のスーパーなどに出荷している。
6、7月が盛期で、店主の上杉ますみさん(65)や妹の宮本外美さん(62)らが週に3日はそば店の営業終了後に製造に当たっている。大きな鍋で寒天を溶かしてこしあんなどを混ぜ、容器に流し込む。
ほうじ茶は甘さの中にほのかな苦みがあるのが特徴で、暑いときにうってつけ。店と金沢駅でしか販売していないが、好評という。
原料や包装資材の高騰で今春値上げせざるを得なかったが、人気は不動で「値上げしても買ってもらえるのはありがたい」と上杉さん。「添加物がなく安心して食べられるので年配者にも若い世代にも愛されている」と喜んでいる。
店では500グラムを税込みであずき831円、うぐいす950円、ほうじ茶1188円で販売。