【スロヴァキア】スロヴァキア語とハンガリー語
2018年7月 9日
1918年にチェコスロヴァキアとして独立するまで、スロヴァキアはハンガリーの一部でした。そうした歴史的な背景から、人口のおよそ10%はハンガリー系住民と言われています。
ブラチスラヴァにもハンガリー系住民は多く、スーパーや市場で買い物をしているとよくハンガリー語が聞こえてきます。また看板にもスロヴァキア語とハンガリー(マジャル)語が併記されていることが少なくありません。
スロヴァキア語とチェコ語は親戚のようなものなのですが、ハンガリー語とは血のつながりを感じません。実際、スロヴァキア語はスラヴ語派であるのに対し、ハンガリー語はフィン・ウゴル語派です。
このためハンガリー語がわからないスロヴァキア人も少なくなく、街の歴史をさかのぼって調べる郷土史家はずいぶん苦労していると聞きます。独立前の公文書の多くがハンガリー語で書かれているからです。
(写真の上がスロヴァキア語、下がハンガリー語)
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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