京阪七条駅ぶらり【前編】
2021年12月23日
年の瀬の京都からこんにちは。賀茂ナス子です。
あっという間に2021年も終わりを迎えますが、いかがお過ごしでしょうか。
京都のまちにも人が戻り、にぎやかな年末ですが、まだまだマスクは外せず油断は禁物です。
穴場のお寺や神社、カフェなどもたくさんあるので、ガイドブックに頼らないまち歩きをするのもおすすめですよ。
たとえば、京阪電車の七条駅。
祇園四条駅から2駅、JR京都駅からも歩いて15分ほどの立地でありながら。広々として落ち着いた雰囲気のエリアです。
七条大橋は、鴨川(賀茂川)に架けられた橋としては最年長。
明治44年(1911)11月に着工、大正2年(1913)3月に完成したのだとか。
明治期の意匠を今に伝える洋風建築で、鴨川(賀茂川)では貴重で独特な存在です。
橋の高欄は、近くの「三十三間堂(蓮華王院)」の「通し矢」がモチーフになっています。
七条大橋を東に渡った先にある三十三間堂(蓮華王院)は、七条エリアの名刹。
「通し矢」は、三十三間堂の初春の風物詩です。
さらに、七条大橋を東に10分ほど歩けば豊国神社や京都国立博物館、智積院があります。
そして、七条大橋の西詰には「松明殿稲荷(たいまつでんいなり)神社」がひっそりと。
伏見稲荷大社の境外末社で、「田中社」ともよばれる小さなお社ですが、創建は平安時代。
もとは黒門通塩小路あたりにあったそうで、移転を繰り返して宝永8年(1711)に現在地へ。
石の鳥居や朱塗りの鳥居は、新しく建て替えられています。
七条大橋と五条大橋の間にあるのは「正面橋」。
正面橋は正面通にあります。
この「正面」とは"大仏様の正面"のこと。
近くの「方広寺」に、大仏殿があったことを物語っています。
今は方広寺を知る人は少ないかもしれませんね。
豊臣秀吉公が建立したお寺で、当時は豊国神社や京都国立博物館、智積院なども寺域に含んでいたとか。
大仏殿のあった場所は、現在の豊国神社の鳥居のあたりといわれています。
そんな大仏殿に秀吉公が造営させた「京の大仏」も、「奈良の大仏」よりもずっと大きかったのだそうですよ。
また、豊国神社から京都国立博物館にかけて西側に見られる巨石は、大仏殿の石積み。
巨大な石塁に囲まれていた大仏殿の名残だとか。
「方広寺大仏殿跡及び石塁・石塔」として、国の指定史跡に指定されています。
「京の大仏」は焼失などによる消失を繰り返し、今はもう拝観することがかないません。
「大仏前郵便局」や「大仏前交番」が、「京の大仏」がいたことを証明しています。
大仏殿の台座があった場所は「大仏殿緑地」として整備されています。
豊国神社や京都国立博物館、三十三間堂(蓮華王院)など、名所も点在している七条エリア。
散策の際は、松明殿稲荷や七条大橋の欄干、「京の大仏」の名残などにも注目してみてはいかがでしょうか?
■松明殿稲荷神社(たいまつでんいなりじんじゃ)
京都市下京区七条大橋西詰稲荷町
京阪七条駅から徒歩すぐ
- 賀茂 ナス子
京都生まれ、京都育ち。
中学は吹奏楽部、高校は茶道部に所属、そして大学時代はアメフト部のマネージャーを経験。
やりたいことは何でもやってみるのがモットーだ。
念願だった京都の編集プロダクションに入社し、京都のフリーマガジン[news]や京都に関する旅行誌などの編集・ライターを担当している。
友達に舞妓さんがいるのがちょっとした自慢。
愛犬は柴犬。二条城のまわりを散歩するのが日課だ。
好物は京都[第一旭]のラーメン。
おやつは[出町ふたば]の豆もち。
最近名古屋がわりと近いことを知った。
京都はうす味の料理が多いので、みそカツをはじめて食べたときごはんを3杯食べた経験を持つ。
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