【スロヴァキア】手動メリーゴーランド
2016年4月18日
イースター祭りなど、ブラチスラヴァの街に屋台が並ぶとき、よく手動のメリーゴーランドが顔を出します。
このメリーゴーランド、木を掘った動物に子どもがまたがり、まだまたがることもできない小さな子どもは籠にちょこんと座ります。
真ん中にあるハンドルを手で回しながら、回転させる仕組みです。それなりにスピードが出て、子どもはとても楽しそうです。
こうした手作りのものを目にするたび、日本とスロヴァキアの大きなちがいを感じます。決して完全ではないし、むしろ不完全なものですが、そこに社会の柔らかい部分が生まれています。
子どものころ、薬屋の前などに置いてある、10円で動く遊具を楽しみにしていたのを覚えています。いつしかそんな遊具さえ、社会の片隅に追いやられ、人びとは心に余裕を失ってしまっているようです。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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