【チェコ】きれいになったプラハ駅
2016年9月26日
プラハ駅が開業したのは、1871年のことでした。当時は「フランツ・ヨーゼフ駅」と呼ばれていました。第二次世界大戦後は、アメリカ大統領の名前にちなみ、「ウィルソン駅」と改名されました。
社会主義のとき、現在見られるような構造になり、もともと表玄関だった駅舎はうち捨てられました。ヨゼフ・ファンタという建築家による設計は、古きよき時代の旅を思い起こさせ、なかなか風情があるものですが、利用者の増加に対応できなくなったのが背景にあるのでしょう。
表玄関の部分はずっとぼろぼろのままで、崩落した箇所も少なくなく、写真を撮るにも苦労したのですが、いまではすっかり修復されました。カフェになっているので、出発時間を待つあいだの休憩にもってこいです。
以前は治安の悪さを感じたプラハ駅とその周辺も、改築工事が一通り終わって、安心して過ごせるようになったように感じます。普通の駅になった、ということでもあるのですが。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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