抜群においしい串だんごなのだ
2023年8月24日
昭和40年前後、つまりボクが子どもの頃の話だが、串だんごを売って歩くおばあちゃんがよく町内を歩いていた。この時代は金魚売りや函館らしいイカ売り、焼きいも屋さんなどが存在した。専用のリヤカーのようなものにガラスの戸棚みたいなものがセットされていて、あん、しょうゆ、ごまの3種類だったと思うが、昭和のUberEATSさながらのフードデリバリーとして串だんごを販売していたのだ。そしてなぜか、どういう意味なのか分かりかねるのだが、当時4〜5歳だったボクたちの間で流行していた遊びの一つがだんご屋さんごっこだった。これは愛用の三輪車を逆さまにして手でタイヤ(ペダルを持つ)を回しながら、そのタイヤに砂をかけながら「だんご〜だんご〜」と発声するのだ。ナゾなのは、いったいこの動きがなぜだんご屋なのか誰も知らないことだ。この遊びがこの町内だけのローカルなものか、それともメジャーな全国あちらこちらに見られた遊びなのかも不明だ。
そんな楽しい遊びをして過ごした函館は、道南の古くから栄えたレトロな風情のある街として知られ観光客が多数訪れている。函館グルメとして有名なのは、イカをはじめとした海産物や北海道を代表する老舗洋食店・五島軒のカレー、ラッキーピエロのハンバーグなど数えきれないほど。中でも若い女性たちに人気なのがスイーツだ。この話の流れから串だんごの店が登場するであろうことが予想されるわけだが、期待を裏切ることなくご紹介するのが、函館の湯の川温泉エリアの電車通り沿いにある「やきだんご 銀月」(函館市湯川町2丁目22-5)だ。
市電「湯の川温泉」電停からも徒歩3分程度なので、湯の川温泉に宿泊している観光客には寄りやすい距離。
1966(昭和41)年に創業した老舗和菓子店で、べこもちやどら焼きなども人気だが、何と言っても超人気商品なのが串だんご。
北海道産米を製粉した上新粉を使い、つきたてのお餅感をたっぷり味わえる。あん、しょうゆ、ごまともボリューム感いっぱいで毎日朝から作られる。それを購入したらできるだけフレッシュなタイミングで味わうのが、この串だんごを満喫するコツのようだ。
昭和の子どもが愛する王道スイーツをぜひ若い人たちにも味わってもらいたいと思うのだ。
- 浅井 精一
いつのまにかすっかりオヤジになってしまったことに気がついた昭和34年生まれの男。函館出身で母校の函館西高の大先輩が北島三郎、一年後輩が辻人成(といっても面識は無い)。札幌の大学を卒業後、タウン誌編集や10年以上ホテルマンを経験するなどして、現在は編集プロダクション(株)カルチャーランド(札幌・社員24人)代表。手塚治虫マニアであること、昭和40年代のプロレスファンであることで、ごく一部に有名。
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