奥三河の桃源郷、早春の花めぐり(愛知県新城市)
2019年3月12日
愛知県奥三河の3月初旬。ひと足早い春の訪れを感じる花の名所を巡った。
早咲きの河津桜も梅林も各地にあるが、里山の奥三河ならではの花風景に心癒される。
新城市鳳来にある「河津桜の並木道」は、かつて田口鉄道が走っていた鉄道廃線跡のトンネルを抜けると見えてくる。
新名神高速道路・新城ICから車で約10分。
駐車場に車を停め、並木道に向かって歩いていくと、トンネルの奥から、濃い桜色の河津桜の姿が覗く。
トンネルの内側にも桜色の光が反射。
早春のこの時期、頑張っている受験生たちのトンネルの先に桜が見えるかのような、そんなことを連想した。
両側から幾重も咲き並ぶ河津桜の姿が、美しい花風景を作り出していた。
桜並木から西方にさらに車を走らせ、川売(かおれ)梅の里へ。
静かに佇む里山の風景。そこに梅林がこの時期だけの彩りを添える。
白から薄桃色、そして濃い桃色までのグラデーションの梅の花が里山風景を桃源郷に変える。
暮れかかる山合いの雲海も、桃源郷を神秘的な姿へと導いている。
小川の流れと、田畑に咲く梅林、そして、民家が相まった日本的風景は誰もの心を癒してくれるだろう。
ここから近くには日本棚田百選にも選ばれている四谷千枚田もある。
早春の奥三河で、心癒される里山への旅を。
- 田中 三文 (たなか みつふみ)
愛知県豊橋市生まれ。
出版社勤務を経て、現在は三菱UFJリサーチ&コンサルティング 政策研究事業本部 上席主任研究員。
愛知大学地域政策学部非常勤講師(観光まちづくり論)
地域を盛り上げる観光事業や集客計画など、手がけてきたプロジェクトは数知れず。
2012年より2014年まで昇龍道プロジェクト推進協議会・台湾香港部会長を務め、
同エリアのインバウンド促進計画や外国人受入環境整備などにも力を注いでいる。
旅と写真とロックを愛する仕事人で、公私ともに、さすらいの旅人として各地を巡っている。
日本の真ん中に位置する中部北陸地域の形は、能登半島が龍の頭の形に、三重県が龍の尾に似ており、龍の体が隈無く中部北陸9県を昇っていく様子を思い起こされることから同地域の観光エリアを「昇龍道」と呼んでいます。
この地域には日本の魅力が凝縮されており、中部北陸9県が官民一体となって海外からの観光客誘致を促進する「昇龍道プロジェクト」も好調です。このブログでは、「昇龍道」の四季折々の姿を写真と文章で紹介していきます。
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