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ニチレイレディス

ニチレイレディス

優勝した辛炫周。優勝会見では“出来れば日本人選手に優勝してほしかった”
優勝した辛炫周。優勝会見では“出来れば日本人選手に優勝してほしかった”

 このところ女子ツアーで外国選手が7連覇、日本選手が勝てないのだ。先日ニチレイレディスに行ってきたのだが、優勝は韓国の辛炫周(シン・ヒョンジュ)。これでサロンパスカップ以降、外国選手7連覇…

 ニチレイレディス初日、不動裕理が単独首位に立ったものの、2日目、不動が1バーディー2ボギーで振るわず。5バーディーノーボギーで姜秀衍(カン・スーヨン)が単独首位に、1打差2位で全美貞、大江香織、更に1打差で、ヤングキム、有村智恵、笠りつ子、、と続き韓国勢が上位を占め最終日に…。初日の不動は何処へ?何か…「また韓国勢に取られてしまうのか?」という不安が過ぎる。

 最終日、前日から降り続いた雨でバンカーは冠水、グリーンやフェアウェイも水が浮き1時間遅れのスタートに。
大江香織、有村、笠に追い上げの期待がかかるが、大江の最終組には現在賞金ランクトップの全美貞が…実力キャリアから見て全美貞にはかなわない。が、何故かこの日全美貞が絶不調、1バーディー3ボギー1ダボという内容で撃沈。
1組前の辛炫周が6バーディー1ボギー、11アンダーでトップに。追いすがる同組みの有村智恵、7バーディーと頑張ったが、ボギーも3つ…攻めた結果かもしれないが、この様な展開でいかにボギーを少なくするかが課題か?最終18番一発イーグルを狙うもバーディーで勝負あり。

優勝杯?を掲げる辛炫周。これかなり重い。
優勝杯?を掲げる辛炫周。これかなり重い。

 その後、辛炫周が伸ばせず1打差トップでホールアウト、最終組を待つことに。
一方、最終組トップスタートの、この日なかなか伸ばせず苦戦。18番パー5、バーディーで上がればプレーオフに持ち込める…攻めたが3打目をバンカーに入れほぼ勝負あり、パーセーブがやっと。辛炫周の優勝が決まり、外国勢7連覇という異常事態?に。

 辛炫周の優勝会見、外国勢6週連続(韓国勢5回)連続優勝について聞かれると「申し訳ない…外人だからあまり良くないと周りから何回か言われた…私は今年成績が良くない、優勝よりも早く賞金ランクシード内に上がりたいと思ってプレーしていたら、運良く勝ってしまった」。「私じゃなく、出来れば日本人選手が優勝したらよいと思っていました」と胸の内を語った。

袖ヶ浦カンツリークラブ新袖コースのクラブハウス。竹中工務店の設計・施工らしく現代風でシャープな“作品”。内部も至ってシンプルで分かりやすい、ロビーもどこかのオフィスビルの様だ。
袖ヶ浦カンツリークラブ新袖コースのクラブハウス。竹中工務店の設計・施工らしく現代風でシャープな“作品”。内部も至ってシンプルで分かりやすい、ロビーもどこかのオフィスビルの様だ。

 ところで何故に日本選手は勝てなくなってしまったのか?今シーズン消化の15試合中、実に9試合も韓国中心の外国勢に取られている。前回のサントリーレディースでは韓国のアマチュアに優勝をさらわれてしまった。今期は横峯さくらが振るわないし、不動さんも今ひとつだ。その理由の1つに「気持ちの強さ」があるのだろう、「何があっても絶対に勝つ」そのハングリーさの源泉は韓国のゴルフ環境にあると思われる。昨年も書いたと思うが韓国ではツアーも年間15試合程と少ないし賞金も日本より少ない。練習環境もあまりよくなくゴルフ場も少ない、冬場は寒くゴルフ場も凍結するため完全なオフだ。そのため韓国選手はアメリカなど暖かい国で合宿をする、そのためには高額な費用がかかるため、もちろんタダでは帰ってこれない。寝る時間も惜しむほど猛練習に励み、確かな技術と精神力を身につけ次期ツアーに参戦する。その点日本はいつでも自由に好きなだけ練習が出来る、北部は別として冬場もクローズにはならない、環境が整いすぎているのだ。人間は限られた環境であるほど密度の濃い集中した練習も出来るし頑張れる。逆に自由で十分な時間と環境にあると案外手を抜いてしまうものらしい、「いつでも出来る」からだ。その場合、誰かに管理されるか、よほどの精神力がなければ練習にも身が入らないのだ。特にゴルフは個人競技だから…辛炫周いわく「日本に来たとき、すごく条件や試合環境が良い、ここで試合、練習を重ねれば、韓国にいるよりもっと上手くなると思いました」と語っていた。

今年、フジサンケイレディースで初優勝を経験した大江香織、これからが期待される。9アンダー5位タイ
今年、フジサンケイレディースで初優勝を経験した大江香織、これからが期待される。9アンダー5位タイ

 もう1つ考えられるのは、近年、韓国は目ざましい経済成長を遂げた。GDPは増え続け、2017年には個人あたりのGDPが日本を抜くとまでいわれている。その様な成長の中で国が豊かになりゴルフ人口が急増し、今まで埋もれていた才能のある選手が発掘され強化され、表舞台に登場してきたことも否めないだろう。今はまだ氷山の一角、まだまだ多くの強い選手が出てくるに違いない。また、中国勢も不気味な存在だ、一昨年来日したフォン・シャンシャンは既に3勝している、それも日本ツアー16戦で3勝、予選落ちなし、悪くて18位タイだ、優勝を逃した試合でも2~3位と常に上位に入っている。
 その様な状況が日本ツアーのスポンサーである日本企業はどう思っているのだろうか。そろそろ日本選手もエンジン全開でやってもらわないと、日本ツアーも元気がなくなってしまうかもしれない。

 この原稿を書いている中、嬉しいニュースが入ってきた。「新設のアースモンダミンカップで服部真夕が優勝」これで外国勢8連覇がなんとか阻止された。後半戦に期待したい。

2012年07月04日

コラムフォト

取材担当プロフィール

山之内 博章 やまのうち はくしょう (はっちゃんと呼ばれています。)
1967年2月24日名古屋市生まれO型の魚座です
ゴルフフォトグラファーをやってますが、他に人物や商品も撮ります。
特技?なんだろ?カラオケは大好き。

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