【スロヴァキア】ユダヤ人文化の博物館
2015年10月12日
ブラチスラヴァのユダヤ人街だったところに、ユダヤ文化博物館があります。その名も「ユダヤ通り」とかつて呼ばれていた路地沿いにたつ、バロック様式の瀟洒な屋敷が博物館施設になっています。
スロヴァキアに暮らしていたユダヤ人の生活をうかがわせる展示が中心となっています。宗教的なもののほか、街の富裕層でもあった人びとの日常が垣間見られます。
トーラと呼ばれる教典を読むときは、文章を指で辿ることないよう、指し棒を使います(=写真)。律法にある文字を聖なるものと見なされているためです。指し棒は指をかたどっているのが興味深いです。
スロヴァキアに住んだユダヤ人のホロコーストについての展示もあります。ユダヤ人といっても、当時はドイツ語を日常的に話すなど、ドイツ人に同化していた人も少なくありませんでした。それがこの悲劇の奥深さを物語っています。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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