【スロヴァキア】栗のお話
2020年11月 2日
栗はスロヴァキアでもごく一般的で、旧市街広場などに焼き栗の屋台が出ます。なぜか茹でトウモロコシとの組み合わせが多く、ともに量り売りをしています。
日本ですと甘栗感覚ですが、甘栗のように小粒ではなく、一つひとつの実が大きいのが特徴です。それもそのはず、ヨーロッパグリといって、種類がちがうのです。
でも、スロヴァキアでもチェコでもこれまで栗の木を見たことはなく、少なくとも自生するようなものではないようです。事実、「栽培された栗」を意味するラテン語がそのまま学名になっています。
この時期、道ばたや公園に栗とよく似た実がたくさん落ちています。いかにもおいしそうなのですが、マロニエの実は食べられないのだそうです。毒があるとのことで、試したわけではありません。
厄介なことに、スロヴァキアでは栗もマロニエの実も同じく「gaštan」と言います。見た目も同じ、呼び名も同じなのに、まったく別物なわけです。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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