【チェコ】パツォフスカーさん亡くなる
2023年3月27日
チェコの絵本作家クヴィエタ・パツォフスカーさんがさる2月6日、94歳で亡くなりました。
パツォフスカーさんはチェコでは日本ほど知られているわけではない、不思議な立ち位置にいました。実際、プラハの本屋さんに行っても、彼女の絵本はまず見かけません。あっても英語版やドイツ語版です。
ただ古本屋では社会主義の時代にパツォフスカーさんが挿絵を寄せた古い絵本が手に入ります。なんだかとっても変な気がしますが、それがパツォフスカーさんにとっての1989年に体制が崩壊してからの暮らしでした。
でも、プラハで個展などが開かれると昔からのファンらがおおぜい集まり、愛書にサインをしてもらおうと行列ができたりします。そんなときパツォフスカーさんはちょっと戸惑っているように見えました。
拙著『不自由な自由 自由な不自由 チェコとスロヴァキアのグラフィック・デザイン』(六耀社)に、パツォフスカーさんへインタビューしたときの文があります。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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