【スロヴァキア】フリエブというパン
2023年6月 5日
スロヴァキアでもチェコでもパンといえばフリエブ(チェコ語はフレバ)を指します。「アルプスの少女ハイジ」が暖炉の火でとろとろにしたチーズを載せているパンと同じように、大きくて、家族で切り分けながら食べます。パンは茶色のことが多いです。
アニメのなかでハイジは白くて柔らかいパンとフランクフルトで出会い、ペーターのおばあさんに食べさせたいと部屋に隠していました。これはフレバがちょっと固く、とくに時間が経つと噛むのが一苦労になるくらいだったりするからです。
それでも大きく、保存の利くフリエブがいまでも食卓の中心で、スーパーにはスライスする機械が置いてあります。値段は安めだけど、やっぱり白いパンのほうがおいしく感じます。
でも、ちゃんとしたパン屋さんの焼くフリエブはびっくりするほどうまいのです。小麦のうまみが凝縮して、「これがパンだよ」と主張しているのです。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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