函館駅にあるこのレリーフが面白い
2019年4月20日
「きのうの敵はあすの友 箱館開放 1868年」というタイトルのレリーフが、JR函館駅改札内のコンコースに飾られている。
全長27メートル、有田焼の陶板1165ピースを組み合わせ、世界的彫刻家・流政之氏が制作している。
北海道には流作品が多数あり、新聞や本、雑誌のインタビューなどで何度かお会いし、
僕自身も流氏のファンになり、酒の席も10回以上ご一緒させていただいている。
流氏のファンは北海道にも多数いて、「流塾」と称する宴席をよく開いていた。
流氏を中心に北海道の経済人からアーティストまでさまざまな人たちが集まり、流氏を囲んだ宴席を楽しんだ。
流氏は日本よりも先にアメリカで有名になった方で、サムライアーティストと呼ばれていたのが頷ける
眼光鋭いサムライを思わせるような方だった。
そしてそのサムライのような顔から想像できないくらい優しく細やかな気配りをする方だった。
今までインタビューした著名人の中で最も印象に残った人だと思う。
「80歳になったらいよいよ勝負だ」とおっしゃっていた流氏。
2018年7月に95歳で亡くなれた流氏の80歳での作品の一つが、このレリーフだ。
箱館奉行所や函館駅の歴代駅舎、そして土方歳三、榎本武揚、黒田清隆、高田屋嘉兵衛、プチャーチン、ペリーなど
函館にゆかりのある歴史上の人物が描かれている。流氏の作品としてはかなり異質なものと言えるかもしれない。
かつては北海道で最も古くから栄え、北海道内で一番人口が多かった時代もあった函館。
一時は他の地方都市同様、減少する人口のため、函館で子供の頃過ごした
僕たちのようなオヤジたちはどこか寂しさを感じていたが、最近は外国人観光客の増加もあり
活気が出てきているような感じがしている。
北海道とは言え4月後半になると春の気配が感じられ、ポカポカした気持ちよさに少しうれしくなってくるのだった。
- 浅井 精一
いつのまにかすっかりオヤジになってしまったことに気がついた昭和34年生まれの男。函館出身で母校の函館西高の大先輩が北島三郎、一年後輩が辻人成(といっても面識は無い)。札幌の大学を卒業後、タウン誌編集や10年以上ホテルマンを経験するなどして、現在は編集プロダクション(株)カルチャーランド(札幌・社員24人)代表。手塚治虫マニアであること、昭和40年代のプロレスファンであることで、ごく一部に有名。
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